アルツハイマーでも症状出なかった101歳の修道女 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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アルツハイマーでも症状出なかった101歳の修道女

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本誌・藤村かおり週刊朝日#介護を考える

 介護が必要な認知症高齢者は約300万人。65歳以上の10人に1人が認知症を患っているという。一度起こると進行を止めるのが難しいイメージのある認知症やアルツハイマー病だが、実は「後戻り」や「症状を出さない」といった驚きの症例もあるという。浴風会認知症介護研究・研修東京センター研究部長の須貝佑一医師に聞いた。

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 最近忘れっぽいけどボケが始まったかな? 高齢になるとそう悩む方が多いですが、加齢による物忘れと、脳の病気で機能が衰える認知症のボケは少し違います。見極めのポイントは、日常生活を問題なく送れているかどうか。自ら受診される場合は9割方が心配ないレベルですが、ボケるかも、と不安で鬱々としたり、どうせトシだし、とネガティブな気持ちでいると、本当にボケてしまう危険性があります。

 正常な老化と病的なボケの間には、軽度認知障害という過渡期のような段階が存在します。一直線にボケに進むのではなく、後戻りすることもあるのです。また、米国の優秀な修道女のこんな例があります。101歳で亡くなった後に解剖したら、脳の中ではアルツハイマー病の変化が出ていたのに症状はまったく出ていなかった。活性化した脳細胞が多ければ、アルツハイマー病に侵されても予備力で補えるという仮説です。

 我々の病院でも9年にわたり脳の検査を続けたのですが、脳が萎縮していても認知症の簡易測定テストで満点をとる人が353人のうち36人もいました。その人たちに聞いてみると、スポーツをしたり趣味を持ったり、脳を鍛える習慣をいろいろ続けていました。希望があるうちに、早めに対策を取りたいものです。

週刊朝日 2012年10月19日号


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