脳を開いたまま会話しながら手術する「覚醒下手術」で後遺症を減少 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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脳を開いたまま会話しながら手術する「覚醒下手術」で後遺症を減少

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週刊朝日

「手術数でわかる いい病院」という企画は、手術数という客観的な指標を病院選びの一つの目安にしてもらおうと週刊朝日で2002年から始まった。まず、「関東編」をご紹介しよう。脳疾患手術数を都内で2番目に多く実施している東京女子医科大学病院では、手術総数337例のうち神経膠腫(グリオーマ)が126例と飛び抜ける。

 グリオーマは脳腫瘍の約3割にみられ、悪性度の高いものが多い。まず手術で腫瘍を取り、その後、化学療法や放射線治療を併用するのが一般的な治療法だ。周囲の正常な細胞との境目がわかりにくいグリオーマは手術がむずかしい。同大先端生命医科学研究所教授で脳神経外科の村垣善浩医師は、こう説明する。

「当院では術中MRI(磁気共鳴断層撮影)などを導入して、腫瘍やその周辺の状態をくわしく探れる『インテリジェント手術室』で手術を実施しています。術中MRIによって、区別しにくい部分にある腫瘍の取り残しを減らし、腫瘍の近くにある重要な神経を傷つけていないか確認できます。術後の出血の有無も確認できるので、治療成績を上げることができました」

 同院では手術中に一時的に麻酔から覚まし、執刀医と会話を交わしながら手術を進める「覚醒下(かくせいか)手術」も実施している。意識はあるが、もちろん痛みは感じない。患者の言語機能や運動機能をつかさどる神経などを傷つけていないかを確認しながら手術できる。

 脳は微細な神経が密集した部位だ。新しい手術法は合併症や後遺症を減らす目的でも効果を上げている。

※週刊朝日 2012年7月27日号


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