あす10日は、関東甲信や東北では山沿いだけでなく、平地でも大雪となるおそれがあります。特に午後から雪の降り方が強まり、一気に積雪が増える所も。東京23区でも積雪となる見込みで、交通機関に大幅な乱れが出ることも。不要不急の外出は控えてください。
「南岸低気圧」接近前から雪降りだす
きょう9日(木)夜は、東シナ海にのびる前線上に低気圧が発生する見込みです。
低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、西日本は大気の状態が非常に不安定になるでしょう。
あす10日(金)は、九州から東海まで広い範囲で雨が降り、太平洋側は、雷を伴ったり、雨脚の強まる所もありそうです。特に、九州南部や沖縄では、落雷や竜巻などの激しい突風にも注意してください。
高気圧縁辺の湿った空気が流れ込むため、関東甲信や東北では、「南岸低気圧が近づく前から雪」が降るでしょう。
あす10日(金)午前9時、上空1500メートル付近の寒気は、マイナス3℃以下の線が関東の南まで下がり、関東の北部や内陸部には、マイナス6℃以下の線がかかる予想です。上空に雪をもたらす寒気が残る中、湿った空気が流れ込むため、関東甲信や東北は降りはじめから「雪」になる所が多い見込みです。
関東甲信・東北 降り始めから雪 広範囲で大雪の恐れ
あす10日、関東甲信は朝から、東北は昼前から次第に雪の範囲が広がるでしょう。
山沿いや内陸部だけでなく、「平地も降り始めから雪」になる見込みです。
昼前後には雪の降り方が強まり、積雪が急増する所もあるでしょう。「東京23区でも雪が積もる」見込みです。このため、朝の通勤通学時はまだ影響がなくても、午後から首都圏の交通網が大幅に乱れるなど、影響が出る可能性があります。
低気圧が接近する午後は、関東南部の沿岸部では、次第に雪から雨に変わる予想となっています。ただ、予想よりも気温が低くなった場合は、雪の降る時間が長引き、関東南部でも「大雪警報」が発表される可能性があります。
午後5時現在、大雪警報が発表される可能性は、関東の1都5県(東京都、神奈川県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県)と甲信地方(山梨県、長野県)、宮城県、福島県で「中」程度あると発表されていて、「朝から大雪警報が発表される可能性も」あります。
あす10日(金)は、できる限り不要不急の外出を控え、外出される場合は、車は必ず冬装備で、雪道に慣れていない方は運転を避けた方がよいでしょう。
関東甲信や東北では、11日(土)未明ごろにかけて、雪の続く所がある見込みです。11日(土)の朝は、雪や雨がやんでいても、積雪や路面凍結のおそれがあるため、車の運転は十分な警戒が必要です。
予想降雪量 東京23区で積雪も
きょう9日(木)18時からあす10日(金)18時までに予想される24時間降雪量(いずれも多い所)
【関東甲信・東北】
関東北部の山地、甲信地方、東北太平洋側南部の山沿い 20センチ
関東北部の平地、箱根から多摩地方や秩父地方にかけて 15センチ
東北太平洋側南部の平地 10センチ
関東南部の平地 8センチ
【東京都】
多摩西部 12センチ
多摩北部、南部 7センチ
東京23区 3センチ
その後、あす10日(金)18時から11日(土)18時までに予想される24時間降雪量(いずれも多い所)
【関東甲信・東北】
関東北部の山地、東北太平洋側南部 20から40センチ
甲信地方 10から20センチ
関東北部の平地、箱根から多摩地方や秩父地方にかけて 5から10センチ
関東南部の平地 1から5センチ
【東京都】
多摩 1から5センチ
予想通りの大雪となった場合には、午後は交通機関が大幅に乱れが出る見込みです。できる限り、安全な場所や家で過ごすようにして、仕事もテレワークに切り替えるなど、なるべく外出を控えて、安全な対策をとってください。
小島よしお
しいたけ.
ジェーン・スー
