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今年の春は、北日本を中心に平年よりも暖かいでしょう。夏は、全国的に猛暑が予想されますので、熱中症に一段と警戒が必要ですし、暑さによって、局地的な大雨になるおそれもあります。気象庁が25日に発表した「3か月予報」と「暖候期予報」です。

春の天候は? 桜への影響は?

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気象庁は、きょう2月25日、「3か月予報」と「暖候期(6月~8月)予報」を発表しました。それによりますと、3月~5月(春)は、北日本を中心に、いつもの春よりも暖かくなりそうです。

月ごとに詳しく見ていきます。

【3月】

3月は、北からの寒気の影響を受けにくいでしょう。そのため、平均気温は、北日本で「平年より高い」、東日本で「平年並みか高い」、西日本や沖縄・奄美で「ほぼ平年並み」の予想です。

【4月】

4月も、気温は同じような傾向の所が多いでしょう。平均気温は、北日本では「平年より高い」、東日本は「平年並みか高い」、西日本は「ほぼ平年並み」の予想です。ただ、沖縄・奄美は、暖かい空気が流れ込みにくくなるため、「平年並みか低い」予想です。

なお、3月~4月の気温は、桜の開花に影響を及ぼします。日本気象協会が2月24日に発表した最新の「2022年桜開花予想(第3回)」によりますと、2022年の桜の開花は、西日本から関東で平年並みの所が多いでしょう。一方、北からの寒気の影響を受けにくいということで、北陸と東北の一部、北海道では、桜のつぼみがどんどん膨らみ、平年より早く開花する見込みです。

【5月】

5月になると、北日本の高温傾向は少しおさまりますが、西日本でも高温傾向になるでしょう。平均気温は、北・東・西日本で「平年並みか高い」予想です。東・西日本では、いつもの年よりも、早い時期から、半そでの洋服の出番が増える可能性があります。

一方、沖縄・奄美では、暖かく湿った空気が流れ込みやすくなるでしょう。そのため、4月のような低温傾向は解消しますが、低気圧や前線の影響を受けやすくなり、雨の季節となりそうです。なお、平年の梅雨入りは、沖縄は5月10日ごろ、奄美は5月12日ごろです。

夏の暑さは?

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そして「6月~8月(夏)の暑さがどうなるか」気になるという方も、大勢いらっしゃると思います。

今年の夏の平均気温ですが、暖かい空気に覆われやすいため、北・東・西日本では「平年より高い」、沖縄・奄美は「平年並みか高い」でしょう。

猛暑が予想される原因の一つは、地球温暖化です。地球温暖化の影響により、地球全体で大気全体の温度が高いことに加え、上空の偏西風は、日本付近では平年より北を流れることによって、太平洋高気圧の北への張り出しが強まりそうです。そのため、日本付近には、南から暖かい空気が流れ込みやすくなるでしょう。

思い起こせば、2021年の夏は、北日本で顕著な高温となりました。さらに、2020年の夏は、全国的に高温で、静岡県浜松市で国内最高気温(1位タイ)となる41.1℃を観測しました。

今年の夏も、いつもより猛暑が予想されますので、熱中症には警戒が必要です。早い時期から、なるべく汗をかく習慣をつけて、暑さに体を慣れさせるのが、おすすめです。

梅雨~夏の降水量は?

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一方、梅雨~夏は、大雨も心配されます。梅雨の時期(沖縄・奄美では5~6月、西・東・北日本では6~7月)の降水量は、全国的に「ほぼ平年並み」でしょう。(なお、北海道は梅雨がありません。)夏全体をみても、降水量は、全国的に「ほぼ平年並み」の予想です。

ただ、全体を通して降水量が「ほぼ平年並み」でも、油断はできません。気温が高くなると、大気の状態が不安定になるため、急に局地的な大雨(いわゆるゲリラ豪雨)が発生することも考えられます。

この夏は、猛暑と共に、局地的な大雨にも、十分お気をつけください。【北日本】北海道・東北地方

【東日本】関東甲信・北陸・東海地方

【西日本】近畿・中国・四国・九州北部地方・九州南部

【沖縄・奄美】鹿児島県奄美地方・沖縄地方