27日~28日にかけて北海道は大荒れの天気となり、上川地方の音威子府では2日間で39センチの雪を観測するなど、雪の量も多くなりました。しかし、今回のような大雪が今年は少なく、北海道の日本海側では28日までの降雪量は平年の半分しかありません。このまま経過すると、史上最も雪の少ない1月となりそうです。

過去の記録は64%

1月1日から28日までの降雪量を地域ごとに平年と比べると、北海道の日本海側は50%、太平洋側は85%、オホーツク海側が65%となっています。
全体的に平年と比べて雪が少ない今月の北海道ですが、特に日本海側の雪が少なく、平年の半分にすぎません。1月の降雪量の平年比は、1961年の統計開始以来最も少なかった年で2015年の64%ですので、このまま経過すると大幅に記録更新することになりそうです。

原因は低気圧のコース

今月に入ってからは冬型の気圧配置があまり長く続かず、雪の量は全体的に少なくなっていますが、特に日本海側の雪が少ないのはなぜなのでしょうか?原因は低気圧の通るコースにあります。
今月は北海道の南側を低気圧が通ることが多く、低気圧そのものによる雪は主に太平洋側で降りました。
さらに南側を通った低気圧は、その後北海道の真東に位置することが多くなりますが、この位置に低気圧があると、低気圧周辺の風で運ばれる雪雲が日本海側に入りにくくなるのです。
普段ならば日本海を北上してきた低気圧が雪を降らせた後、オホーツク海に抜けて冬型の気圧配置となるため、風向きは北西から西となり、日本海側で主に雪が降るのですが、今月はこの形で雪の降る日が極端に少なかったのです。

明日にかけても南を低気圧が

今日(29日)の夜から明日(30日)にかけても、北海道の南側を低気圧が通り、太平洋側中心に雪や風が強まる見込みです。
明日にかけて太平洋側では20センチ前後の雪となる所が多く、沿岸を中心にふぶく所もあるため、交通障害への注意が必要となります。
日本海側では明日の日中にかけては雪の少ない所が多いですが、明日夜から明後日にかけては局地的に雪が強まる恐れがあるため、今後も最新の予報をチェックするようになさってください。