スニーカーは一度洗うとすぐには乾かないので、洗濯するのをためらってしまう方も少なくありません。ただ、汚れたスニーカーを放置していると生地が傷みやすくなりますし、汚れも落ちにくくなってしまいますので、正しい洗い方と干し方をマスターして、常にきれいな状態をキープしておきましょう。

今回は、スニーカーの基本的な洗い方と正しい干し方を解説すると共に、短時間で早く乾かすためのコツもご紹介します。

スニーカーを干す前の基本的な洗い方

スニーカーの簡単な汚れは、きれいな布や消しゴムなどで磨けば落とせますが、全体の汚れが気になった場合は以下の方法で洗濯しましょう。

■ステップ1.ブラシでスニーカー表面の汚れを落とす

まず、靴専用のブラシでスニーカー表面のこびりついた汚れを落とします。ソールの溝など、細かい部分は使い古しの歯ブラシを使うと、きれいに汚れを取り除けます。なお、泥汚れの場合はブラッシングせず、そのままステップ2に進みましょう。泥汚れにブラシをかけると、繊維の奥にまで泥の粒が入り込んでしまい、かえって汚れが落ちにくくなってしまうので要注意です。

■ステップ2.ぬるま湯に浸す

大きめのバケツなどにぬるま湯を張り、粉末洗剤を少量溶かします。その中に、スニーカーと、あらかじめ外しておいた靴紐、中敷きを浸して、15~30分ほど放置します。こうすることでスニーカーに付着した汚れが浮き上がり、次のステップの汚れ落としが楽になります。

■ステップ3.洗濯ブラシを使って洗う

つけ置き洗いしたスニーカーを、洗濯ブラシを使って洗っていきます。ステップ2で洗剤が生地の奥まで浸透しているので、ゴシゴシこすらなくても汚れを落とせるはずです。強い力でこすると生地を傷める原因になりますので、適度な力で丁寧に洗っていきましょう。使用するブラシも、柔らかめの動物の毛を使ったものを使用するのがおすすめです。

■ステップ4.ぬるま湯ですすぐ

スニーカー全体を洗ったら、ぬるま湯でスニーカーの外から中までよくすすぎます。洗剤の泡が出なくなるまで、きれいにすすぎましょう。

■ステップ5.洗濯機を使って脱水する

洗濯機にスニーカーを入れ、脱水します。キャンバス地のスニーカーなど、柔らかめのスニーカーを洗うときは、あらかじめタオルをスニーカーの中に詰めて脱水すると型崩れを防げます。

スニーカーの正しい干し方

スニーカーを洗ったら時間を置かず、なるべく早めに洗濯機から取り出し、風通しの良い場所で陰干しします。直射日光が当たる場所に干すと、生地が縮んでしまったり、退色したりする原因になるので注意が必要です。

物干し竿に干すときは、100円ショップなどで販売されている靴用ハンガーを使うと便利です。靴用ハンガーがない場合は、衣類用の針金ハンガーの両端をぐいっと上に折り曲げ、その部分にスニーカーを引っかけると即席の靴用ハンガーになります。なお、洗濯ピンチなどにはさんで吊り干しにすると、スニーカーに跡がついてなかなか戻らなくなってしまいますので、避けた方が無難です。

物干しがない場合は、スニーカーの舌部分を大きく開いた状態で、壁などに斜めに立てかけて干すと、奥まで乾きやすくなります。

スニーカーを短時間で乾かす干し方のコツ

スニーカーは衣類に比べると生地が分厚いので、その日の天気や気温によっては、丸一日干していても乾かない場合があります。そんなときは、以下のようにスニーカーを短時間で乾かすコツを取り入れてみましょう。

■1.ドライヤーを使う

ドライヤーの冷風を当てて水分を飛ばすと、乾きが早くなります。なお、温風を使用すると接着面が溶けて剥がれたり、靴が変形したりする原因となりますので、冷風を使って乾かすようにしましょう。

■2.扇風機を使う

ドライヤーを使い続けるのは大変という場合は、斜めに立てかけたスニーカーの前に扇風機を置き、風を当て続けるのもひとつの方法です。スニーカーはできれば風が通りやすい部屋の中央に置いておくと、より効率的に乾かすことができます。

■3.新聞紙を詰めてから干す

靴の中に新聞紙を詰めると、紙がスニーカーの水分を吸収するので、そのまま干すより効率よく乾かすことができます。水分を吸収するものなら新聞紙以外でも代用できますが、ティッシュなどは水分を含むとボロボロになり、スニーカーの中にこびりついてしまうので要注意です。

■4.靴用乾燥機を使う

洗ったスニーカーをすぐに履きたい!というときは、靴用乾燥機を使うのが最も手っ取り早い方法です。左右を一度に乾かせるものもあれば、脱臭や除菌機能がついているものもありますので、自分のニーズに合ったものを選びましょう。

スニーカーはこまめにお手入れしてきれいな状態をキープしよう

スニーカーは使い勝手が良く、どんなファッションにも合わせやすいので、毎日履いているという方も多いですが、そのぶん短期間で汚れてしまいがちです。汚れが繊維の奥までこびりついてしまうと、きれいに洗濯するのが難しくなりますので、正しい方法でこまめにお手入れし、きれいな状態をキープしましょう。

天気が悪く、スニーカーが乾きにくいと思ったら、ドライヤーや扇風機、新聞紙などを上手に活用したうえで、吊り干しまたは立てかけ干しすると、短時間で乾かすことができます。

スニーカーを外干しするか、部屋干しするか悩んだら、天気予報専門メディア「tenki.jp」の「洗濯指数」を参考にしてください。その日の洗濯物の乾きやすさを「大変よく乾く」「部屋干し推奨」など、わかりやすい表現で公開していますので、より効率的な干し方を一目でチェックできます。洗濯指数はtenki.jpのサイトで公開されていますので、スニーカーを洗うときはぜひご活用ください。