野菜売り場でパッと目を引く、ビタミンカラーのとうもろこし。今回はとうもろこしにフォーカスしてみたいと思います。

とうもろこしを美味しく、簡単に食べるレシピもご紹介します。旬のものを食べて、心も体も元気に過ごしてくださいね。

とうもろこし?スイートコーン?同じもの?

「スイートコーン」は、とうもろこしの中でも甘味の強い品種の総称になります。麦と並んでとうもろこしを主食とする地域は、世界でも数多くあり、古くから主要な穀物として重宝されてきました。

日本で一般的に目にするスイートコーン(甘味種)の他にも、ポップコーンの材料となる爆粒種、コーンスターチなどのデンプンを利用する穀物種など、意外にも、生活の中にとうもろこしは浸透しています。

近年では、品種改良などでたくさんの種類のスイートコーンを目にする機会も増えてきましたよね。主なものをご紹介します。

<黄粒種>

ゴールデンコーンと呼ばれることもあり、濃い黄色の粒をしています。『ゴールドラッシュ』などの品種があります。

<白粒種>

柔らかく、白っぽい粒をしています。数年前にとても流行り、手に入りにくいことを記憶している人もいるのではないでしょうか。とうもろこしの生産量全体から見ると、希少種になるかもしれません。『ピュアホワイト』、『雪の妖精』などの品種があります。

<バイカラー種>

学生時代に「メンデルの法則」を習ったことを覚えていますか?バイカラー種はこの法則を利用して、黄粒種と白粒種を掛け合わせて両方の色の粒が現れる品種です。『ピーターコーン』などの品種があります。

こちらは白粒種
こちらは白粒種

美味しいとうもろこしを

<出来る限り、採れたてのものを>

とうもろこしは、鮮度が落ちやすい食材のひとつ。時間が経つと糖分がデンプンに変化してしまい、美味しさが半減してしまいます。そこで、どんな状態のものが良いのか、「とうもろこしの目利き」を覚えてしまいましょう。

1. 皮付き

とうもろこしの粒を守る役割もある、皮の部分。できるだけ皮付きのものを購入しましょう。皮の色は鮮やかな緑色のものがおすすめです。皮は時間が経つと色あせて薄い色に変わっていきます。

2.ヒゲ

とうもろこしの先端に出ている、アレです。このヒゲは完熟度合いを見ることができます。ヒゲの量と粒は比例しますので、ふさふさであればあるほど、粒の数も多いのです。また、ヒゲの色にも注目です。濃い茶色であれば、十分に完熟しています。ヒゲがしっとりしている、というのも大切なポイント。ヒゲが乾燥していないものを選びましょう。

<保存するなら、早く>

購入して、すぐに食べるのならば問題ないのですが、なかなかそうもいかないこともありますよね。では、どのように保存するのが良いのでしょう。

1. そのままの状態で

皮付きのままぴったりとラップで包み、冷蔵庫かチルド室へ。できるだけ、早めに食べましょう。

2. 加熱して冷凍で

茹でるか、蒸すという加熱をした状態で密封できる保存袋に入れて冷凍しましょう。実を外して、小分けにして冷凍すると、後から使いやすく、またかさばらないのでおすすめです。

簡単に食べたい!

「とうもろこしを購入してきた勢いで、下ごしらえ」が理想ですが、ちょっとハードルが高いでしょうか?いえいえ、そんなことはないんですよ。簡単に、しかも美味しい、筆者宅の定番メニューをご紹介します。シンプルなのでいろいろとアレンジできますので、参考になさってくださいね。

「とうもろこしご飯」

<材料>

とうもろこし 1本

塩 小さじ1/2

酒 大さじ1

米 3合

<作り方>

1. 米は洗って、水切りをしておく。

2. とうもろこしの粒を外す。※専用の器具も売られていますが、割り箸やカニフォークなどでも代用できますよ。

3. 炊飯器の釜に米、酒、塩を入れて、普段通りの目盛りまで水(分量外)を入れます。

4. 外した粒と芯をそのまま一緒に釜に入れて、全体をひと混ぜして、普通モードで炊飯すれば出来上がりです。

<アレンジ>

・『和風に』

4.の時に、だし昆布を10cm程度、醤油を小さじ1加えます。

・『洋風に』

3.の時に、塩の代わりにコンソメを小さじ1入れます。

・『ピラフ風に』

4.の時に、コンソメ小さじ1、バター5g、醤油小さじ1、さいの目に切ったにんじんやピーマン、ハムなどお好みの具を足します。炊飯器におまかせで、立派なメインになりますよ。

・『屋台風』

炊き上がったご飯をおむすびにして、焼きおにぎりにします。最後に醤油をハケで塗って、さらに少し焼けば香ばしい匂いに。縁日気分になれますよ。

こちらはヤングコーン。最近ではメロン並みの糖度があるものも!
こちらはヤングコーン。最近ではメロン並みの糖度があるものも!