おでんや鍋が恋しい季節となりました。あと2カ月で2016年も終わり。1年は本当にあっという間ですね。
今年の話題といえば、まず思い浮かぶのはリオオリンピックでしょうか?
4年後の東京オリンピックに関してもなにかと取り沙汰された今年は、「世界と日本」を例年以上に意識した年だったかもしれません。
皆さんは世界中に何人の人がいるか、その中で日本の人口がどのくらいか、ご存じですか?
秋の夜長は、普段考えないことに思いを馳せるチャンス!  ── そこで今回は「人口」についてのお話です。

オリンピックイヤーの今年こそ、世界の中の日本を考えてみよう
オリンピックイヤーの今年こそ、世界の中の日本を考えてみよう

世界の人口は増え続けている

5年前に世界人口は70億人を突破し、現在は約73億5800万人となりました。
世界の人口は1分間で約130人、1日で約20万人、1年間で約7000万人のペースで増え続けており、この200年で6倍に、40年間で2倍に……と急増しているんです。
※国連の予測では2050年の世界人口は91億人にもなるそう。
となると、資源の争奪戦が起きるのは必至。中国による強引な海洋資源の確保が問題になっていますが、地球上のあらゆる資源について、今後も国や民族の争いが起こることが予想されます。
地球という船に乗れるのは、一体何人の人口までなのか……。私たちは知る由もありませんが、今、同じ船に乗る仲間として奪い合うのではなく、一緒に考え分かち合い、共に生きる道を模索することが急務なのではないでしょうか?
そこで問題です。
世界の中で、最も人口が多い国はどこかご存じですか?
【第1位】約13億7300万人を抱える中国
【第2位】約12億9300万人のインド。1位と2位で世界人口の約4割を占めているというから驚きです
【第3位】アメリカの約3億2100万人
【第4位】インドネシアの約2億5500万人
【第5位】ブラジル約2億450万人
さてさて、日本は何位くらいなのでしょう?
……正解は10位。国土の面積を考えると、意外と上位に入っている印象ですが、皆さんはどう感じますか?
※数字は『世界の経済・統計 情報サイト 世界経済のネタ帳より』

意外と知らない世界人口
意外と知らない世界人口

日本の人口はどんな感じ?

世界の人口が増加傾向なのに対し、日本の人口は減少傾向とされてきましたが、ここ最近では緩やかな上昇傾向にあるようです。

詳しい数字を見ると、2008年の1億2800万人をピークに徐々に減り続けており、2016年4月時点の総人口は約1億2700万人でした。これは世界人口の1.72%。2050年には1億人を割り込んでいるだろうとも言われていますから、
その頃には日本の人口規模は世界の1.09%。世界を100人の村に例えると、たった1人しかいないことになります。
日本は少子化、高齢化社会と言われて久しいですが、実際に子ども(0歳~14歳)の人口は約1600万人で全体の約12.5%。一方で高齢者(65歳以上)の人口は約3450万人、全体の約27%です。
現在の出生率は1.46%。ある試算では2050年の日本の人口比率は、子ども(0歳~14歳)約10%、15歳~64歳は約52%、65歳以上は約39%となっています。この数字からも日本が“超”高齢化に進んでいることがわかります。

「超」高齢化社会に突入する日本
「超」高齢化社会に突入する日本

日本の将来のために、今できること

政府は1990年から少子化対策の検討を始めてきましたが、英字新聞『ジャパン・タイムス』では「2005年に合計特殊出生率が1.26までに下がったが、その後はゆるやかではあるが徐々に回復している」と、日本の出生率が回復傾向にあることを説明する記事を、今年の初めに発表しています。
では、子どもを産み育てやすい社会にするために、私たちが個人としてできることは何でしょう?
日本の全世帯数に占める「児童がいる世帯」の割合は約25%。1990年頃は約40%だったのが、年々減り続けています。家庭の中に子どもがいない、という世帯が増えると、子どもについての理解は難しくなるのかもしれません。
しかし、子どもは将来のこの国の担い手。
社会全体で育児の意識をもち、例えば“子どもは騒ぐもの”子どもは迷惑をかけるもの”という共通認識があれば、多少の騒音や無礼に対して寛容になれたり、温かい目で見られるのではないでしょうか?
― 日々報道される世界のニュース、そして日本の現状。時にはシリアスに将来の国の姿を考えてみる……そんな秋の夜長の過ごし方もよいのではないでしょうか。
参考/『ジャパン・タイムス』、米国勢調査局と国連データ、世界の経済・統計 情報サイト 世界経済のネタ帳

必要なのは、子どもへの温かいまなざし
必要なのは、子どもへの温かいまなざし