かつて秋田では、豪雪と厳しい季節風のため、冬にはなかなか生鮮野菜が手に入りませんでした。
そこで、栄養補給の代用にと目をつけられたのが「ぎばさ」という海藻です。
面白いネーミングですが、何よりすごいのは納豆もオドロキのそのネバネバ度!
近年、テレビなどでもご紹介されているのでご存じの方も多いかもしれませんが、秋田県民を支えてきた「ぎばさ」にフォーカスしてみました!

お豆腐に乗せるだけ!ヘルシー&栄養たっぷりの一品に
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「ぎばさ」とは?

「ぎばさ」はホンダワラ科のアカモクという海藻です。
秋田では昔から郷土食として伝統的に食べられてきました。日本海の荒波にもまれて育ち、収穫が始まるのは5月下旬頃からなので、春を告げる草とも言われます。
アカモクは日本国内の沿岸で収穫されますが、食用にするところは少ないそう。
また、地域によって呼び名が違い、山形では「ぎんばそう」新潟では「ながも」と呼ばれます。
そんな地域限定の郷土食は、いまや秋田・八森地区の名産品として、ネット販売や全国各地の物産展などでみかけることが多くなりました。

あまりのネバネバ度にびっくり!

「ぎばさ」で注目したいのは、尋常ではないネバネバ度。
市販品は食べやすいように一度湯通しして、柔らかいところだけを刻んであるのですが、お箸でかき混ぜるだけで、ものすごい粘り気がでるのです。
一般的にわかめなどの海藻類はネバネバしたものが多いですが、「ぎばさ」の粘り気は超ド級!
お箸で持ち上げるとひと塊になってしまうほど強力なのです。
実はこれが美味しさの元でもあり、栄養がたっぷり含まれている証拠なのです。

秋田・八森地区の名産品「ぎばさ」
秋田・八森地区の名産品「ぎばさ」
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