台風の語源は、ギリシア神話の巨大な怪物テュポン(Typhon) や、ペルシア語の「嵐=tufan」が東洋に伝わり「颱風」になったなど諸説ありますが、日本で台風の言葉が誕生したのは明治末と言われています。
今年は1月13日の第1号発生を皮切りに、例年に比べてハイペースで台風が発生。
7月上旬に3つの台風(第9・10・11号)が同時発生したことも記憶に新しいですね。
そこで、夏から秋にかけて発生する台風に備え、帰宅困難にならない「2つのポイント」をご紹介します。

いたる所に甚大な被害を及ぼす台風の驚異
いたる所に甚大な被害を及ぼす台風の驚異

「tenki.jp」で台風の詳細情報を収集しよう!

「tenki.jp」では、防災情報のひとつとして気象庁から発表される「台風」に関する実況・予測情報を掲載しています。
台風情報では、3日先までの台風の予想進路や、台風の名称、中心気圧、中心位置、中心付近の最大風速、方向・速さ、最大瞬間風速、暴風域に入る確率など、様々な情報を発信しています。暴風域に入る確率をチェックすると、お住まいの地域が何日の何時頃に暴風域に入るのかおおよその目安がつきます。
また、台風発生数の平年値は年間25.6となっていますが、今年はすでに12の台風が発生していることからも、台風接近時には「tenki.jp」の「防災情報>台風情報」を活用し、リアルタイムな情報取得がカギとなるはず!
さらに、「今後、自分の住むエリアに台風の影響が及ぶ」と想定される場合には、数ある台風情報の中から、以下の2つのポイ ントを覚えておくと便利!
そのポイントとは、帰宅困難の事態を未然に防ぐ「降雨量」と「風の強さ」なのです。
※tenki.jp「台風情報」へのアクセスは、下記「あわせてチェックしたい」のリンク先をご参照ください。

電車が運行をストップする「降水量」の目安

JR、私鉄などで若干の差はありますが、おおよそ毎時30〜40mm以上、連続降水量300mm以上で電車は運行をストップするため、「tenki.jp」内の「ピンポイント天気」や「アメダス情報」から、あらかじめ降水量の情報を入手するようにしましょう。
もし、1時間に30mm以上の降水量が予測される場合は、事情が許す限り“善は急げ!”。早めの帰宅が賢明な選択となります。
さらに、強い雨風を特長とし、移動するスピードも様々な台風ですが、「自転車並みの速度で東シナ海を北上中」などと表現された予報を、皆さんも耳にしたことがあるのではないでしょうか。
そうした場合でも、急激に雨風が強まる可能性があるため、「出勤前に台風のニュースを見たけど、まだあまり雨も降ってないし、この分だと大丈夫そう」と楽観視は禁物!
精度の高い情報を早めに収集することが身の安全を確保する最善策なので、こまめに「tenki.jp」にアクセスして最新情報をゲットしましょう!

意外と知らない、風でも電車は運行ストップする事実!

また、降水量は少なくても風が強ければ電車は止まってしまうという認識を持っておくことも、非常に大切。
降水量同様、JR、私鉄で差はありますが、秒速20m以上で徐行運転、秒速25m以上で運転見合わせが、鉄道会社のおおよその「風速規制の基準」とされています。
気をつけたい点は、ここでいう風速とは「瞬間最大風速」で、「平均風速」ではない点。
つまり、一瞬でも規制値を超えると、鉄道会社は「風規制」に基づき、運行に関する安全が確認されるまで電車の運行をストップします。
当然、ダイヤ復旧までには長い時間を要するため、「風規制」に基づく安全対策が取られてからでは帰宅困難者となってしまうかもしれないのです。
そうならないためにも「tenki.jp」の「台風情報>中心付近の最大風速、最大瞬間風速」をこまめにチェックしたいもの。
そして、降水量と風について理解が深まったところで気になるのが、皆さんが通学・通勤、お買い物に利用している沿線の鉄道運転基準ですよね。
各鉄道会社のHPでも運転基準に関するデータは公表されていますが、主要鉄道会社の基準をひと目でチェックできる「TETSUDO.COM」(下記「あわせてチェックしたい」のリンク先参照)もオススメです。
同サイトでは「関東エリアのJR・大手私鉄」「全国のJR在来線」の規制が一覧表になっているので、各鉄道会社の運転基準を容易に比較することができます。
つまり、「tenki.jp」と「TETSUDO.COM」(あるいは普段利用している鉄道会社のHP)を活用すれば、家路を急ぐ人でごったがえす駅や、タクシー、バス乗り場で立ち往生する最悪の事態を防げる、というわけなのです。

乗客の安全確保を最優先した「鉄道運転基準」
乗客の安全確保を最優先した「鉄道運転基準」

台風に対するキホン知識を深めよう

加えて、「tenki.jp」のサイト内では、目下発生中の台風情報とは別に、「台風とは」「台風の仕組み」「台風の予想、進路の見方」「台風による災害」「台風に備える」といった様々なキホン情報を発信中!
例えば「台風(タイフーン)」「サイクロン」「ハリケーン」の違いや、台風がおよぼす災害についても「大雨」「高潮」「強風・暴風」などに分けてわかりやすく解説されています。
例えば、皆さんが住むエリアが沿岸地域であれば「高潮」について、また、山地であれば「山と雨雲の影響」についても事前に理解を深めておくことができます。
何より、日頃からできる防災対策や、いざというときに役立つ防災対策も紹介されているので、これから秋にかけて発生する台風に備え、命を守る万全の対策を事前に講じておきたいものですね。