知らない間に年々進化している 「こたつ」の最新事情とは?

2014/12/17 19:00

日本の冬の風物詩として、江戸時代から続く伝統的な暖房器具「こたつ(炬燵)」。 エアコン暖房や洋風のインテリアが主流となった近年は、こたつのある家が減りつつありますが、和やかな家族団らんのひとときを演出するアイテムとして、また、省エネ&エコな暖房器具として再び注目を集めているようです。 そこで今回は、こたつにまつわる江戸時代の慣習や、年々進化する現代のこたつアイテムをご紹介しましょう。

年々進化する現代のこたつアイテム
年々進化する現代のこたつアイテム
江戸時代はこたつを出す日が決まっていた江戸時代にはこたつを出して使い始める日、つまり「こたつ開き」の日が決まっていたそうです。その日とは、旧暦10月の亥の日。10月は亥の月ですから「亥の月の亥の日」ということになります。 ではなぜ、亥の月の亥の日にこたつ開きをしたのでしょうか? それは「亥(イノシシ)が火を避ける動物」と考えられ、この日からこたつを使い始めると火事にならないという言い伝えがあったからです。今とは違い、昔のこたつには炭火が使われていましたので、火事の元となることも多かったのでしょう。 また、この日は多産の亥にあやかり、亥の子餅を食べて子孫繁栄や無病息災を願い、田の神に供えて収穫を祝ったといいます。このように江戸時代のこたつ開きは、家を挙げての一大行事でもあったのです。年々進化する最新のこたつアイテムさて、江戸時代から一転して、現代のこたつは驚くほど進化しました。 ここ近年は、イス&テーブルの生活スタイルや洋風のインテリア、1人暮らしのニーズに応えるこたつアイテムも続々と登場。 昔ながらのこたつの良さを取り入れつつ、現代のライフスタイルにマッチした新商品が人気を集めています。では、その一例をご紹介しましょう。 その1/【ハイタイプこたつ】 椅子に座って使える洋風のこたつです。従来の低床タイプとは異なり、こたつの高さが調節できるので (主に40~70cmぐらい)、ダイニングチェアやソファと組み合わせて使えます。回転機能の付いたハイタイプこたつ専用の椅子もあり、立ち座りがラクなのも人気のポイントです。パーソナルタイプやオシャレなものも! その2/【パーソナルタイプ】 1~2人用のコンパクトサイズのこたつです。壁に寄せて勉強デスク感覚で使えるハイタイプや、毛布などを掛けて手軽に使える小型タイプもあります。早春の受験に向けて追い込みに入った学生さんにはぴったりの商品といえそうです。 その3/【オシャレなデザインタイプ】 従来のこたつ用品にはなかった、スタイリッシュなデザインのこたつ用品も要チェック。デザイナーズブランドの掛け布団&敷き布団のセットや、ラウンド型(円形)のこたつなど、洋風のインテリアにマッチする商品も。こたつの常識を覆す“掛け布団なし”タイプも!その4/【掛け布団ナシで使える最新こたつ機器】 「こたつの掛け布団がインテリア的に抵抗がある」「掛け布団の掃除が面倒」という人には、テーブルの天板の裏側にヒーターが付いた“掛け布団ナシ”で使える家具調こたつがオススメ。パーソナルデスクの天板の裏にピタッと貼り付けられる、薄型・小型の近赤外線パネルヒーターなど、こたつ感覚で手軽に使えるアイテムも人気を集めています。 心も体も温まる頭寒足熱の暖房器具として、いま再び注目を集める「こたつ」。 さまざまなニーズに合わせた最新アイテムも年々登場していますので、こたつ派の方はもちろん、そうでない方も、ぜひチェックしてみてはいかがですか?

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