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娘役から祖母役まで
八千草 薫
88歳/10月24日没/俳優
1951年に映画デビュー。「宮本武蔵」「蝶々夫人」などで高評価を受け、ドラマや舞台にも活躍の場を広げる。自然保護活動にも熱心に取り組んだ
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72年の俳優生活を生きる
数々の映画やドラマ、舞台などで活躍した八千草薫さんの出発点は宝塚歌劇団だった。大阪に生まれ、戦時中は連日空襲に見舞われた。だからこそ、終戦の翌年に見つけた「生徒募集」の文字に、それまでの時代とは違う輝きを見たという。
多彩な女性の一生を演じ続けた。80代になっても初々しくて清楚さを漂わせる、稀有な存在だった。
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庶民的な役柄で魅力を発揮
市原悦子
82歳/1月12日没/俳優
代表作はドラマ「家政婦は見た!」や、アニメ「まんが日本昔ばなし」の語り。庶民的な雰囲気や温もりのある声で親しまれた
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妖艶な美しさを放つ
京 マチ子
95歳/5月12日没/俳優
大阪松竹少女歌劇団から映画界へ。「羅生門」「雨月物語」「地獄門」など出演作が国際的な賞を獲得し、世界的にも名を知られた
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バラエティー番組でも存在感
木内みどり
69歳/11月18日没/俳優
ドラマ「太陽にほえろ!」などのほか、「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」でも活躍。朗読の収録で訪れた広島で、急性心臓死で死去
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駆け抜けたロックンロール人生
内田裕也
79歳/3月17日没/ロック歌手、俳優
映画「十階のモスキート」「コミック雑誌なんかいらない!」で主演と脚本を担当。妻の樹木希林さんとは40年以上別居のままだった
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内田裕也
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決め台詞は「イェーイ」
高島忠夫
88歳/6月26日没/俳優
長身に甘いマスクで映画、舞台、テレビ番組の司会などで活躍した。妻の寿美花代とおしどり夫婦として知られ、俳優・高嶋政宏、政伸兄弟の父
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「ショーケン」の名で親しまれ
萩原健一
68歳/3月26日没/歌手、俳優
「ザ・テンプターズ」のボーカルとしてデビュー。ドラマ「太陽にほえろ!」や「傷だらけの天使」で熱狂的な支持を集めた
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プロ野球唯一の400勝投手
金田正一
86歳/10月6日没/元プロ野球選手
20年間のプロ野球投手時代、944試合に登板、400勝、通算完投365回など数々の日本記録を持つ。「カネやん」の愛称で親しまれた
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女子マラソンの名指導者
小出義雄
80歳/4月24日没/マラソン指導者
女子マラソン五輪メダリストの有森裕子、高橋尚子ら名選手を育てた。褒めて伸ばす方針で知られ、明るいキャラクターで人気に
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角界廃業後、プロレスラーに
北尾光司
55歳/2月10日没/元横綱
22歳で横綱に昇進し、双羽黒に改名。在位8場所で師匠と対立して部屋から失踪し廃業。プロレスラーに転身し、総合格闘家としても活動
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「団塊の世代」名付け親
堺屋太一
83歳/2月8日没/作家、経済評論家
通商産業省(現経産省)で大阪万博開催を提案。在職中から作家として活動し、退官後は評論家としても活躍。代表作は『団塊の世代』
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官邸主導政治の源流
中曽根康弘
101歳/11月29日没/元首相
1982年に首相に就任し、「戦後政治の総決算」を掲げて電電、専売、国鉄の3公社を民営化。85歳で政界引退後も持論の憲法改正論を発信
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日本を代表するソプラノ歌手
佐藤しのぶ
61歳/9月29日没/ソプラノ歌手
1984年に文化庁オペラ研修所を最年少、首席で卒業し、「椿姫」でデビュー。87年から4年連続でNHK紅白歌合戦に出場。慈善活動にも注力
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シニカルな視点で現代を見る
橋本 治
70歳/1月29日没/作家
女子高生の口語と衝撃的な告白という内容の『桃尻娘』で作家デビュー、『窯変源氏物語』など古典の現代語訳でも注目を集める。評論も多数
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時代を先取りする女性を描く
田辺聖子
91歳/6月6日没/作家
1964年「感傷旅行」で芥川賞受賞。人生の機微に通じ、ユーモアも交えた恋愛小説を多数発表。評論、「源氏物語」の翻案にも注力
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収監体験をユーモラスに描写
安部譲二
82歳/9月2日没/作家
高校時代に暴力団入り。職を転々と変え、1975年府中刑務所に収監。出所後、実体験を元にした『塀の中の懲りない面々』がベストセラーに
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政界や芸能界のタブーを斬る
岡留安則
71歳/1月31日没/「噂の眞相」編集長
「噂の眞相」を創刊し編集長に。文壇スキャンダルや検察の不正追及などを数多く扱う。休刊後は沖縄に移住、基地問題について発言
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世界紀行番組で活躍
兼高かおる
90歳/1月5日没/旅行ジャーナリスト
1958年に当時の世界一周最短記録を打ち立てる。翌年に「兼高かおる世界の旅」放送開始、1586回の放送で150カ国以上を訪れた
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独自の理論で日本古代史を展開
梅原 猛
93歳/1月12日没/哲学者
歴史、宗教、文学を網羅して日本文化を解明する独創的な論は「梅原古代学」と呼ばれる。スーパー歌舞伎の創作など多才ぶりを発揮
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日本文学を海外に紹介
ドナルド・キーン
96歳/2月24日没/日本文学研究者
日本の古典から現代文学まで精通し、世界に日本文化・文学を広めた。東日本大震災後に日本永住を決めて日本国籍を取得。講演などで被災地を励ました
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2019年に亡くなった主な著名人(週刊朝日2019年12月27日号より)
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