中島かずき[電人N]

漫画『羊の木』に張り詰める緊張感
漫画『羊の木』に張り詰める緊張感
山上たつひこといがらしみきおといえば、どちらもある時期、時代を斬り裂く先鋭的なギャグ漫画家だったというイメージがあります。
9/27
宵っ張りが楽しむ真夜中のツイッター
宵っ張りが楽しむ真夜中のツイッター
昨日(11/24)の明け方、地震がありました。4時半くらいだったかな。  最近はテレビをつける前に、ツイッターを見ます。  ニュース速報も含めて、ここが一番情報が早い。  僕のタイムラインで、いっせいにいろんな人が「ゆれた」「地震だ」とツイートしてるのですが、その数に呆れました。明け方の4時半なのに、数多すぎ。  確かに映像関係や芝居関係の人間を中心にフォローしているからなんでしょうが、同じような業種だと同じような生活サイクルになるんでしょうか。  その日も朝9時過ぎまで〆切の原稿書いていて、それから寝たのですが、同じような時間帯で仕事をしている人がいて、結構うれしいものですね。 「ああ、一人じゃないんだ」と。  ただ、身体に負荷かけているのは確かなんでしょうね。みんなそれなりの年齢になっているし、考えなきゃならないなとも思います。  ライターの中にも、ちゃんと朝7時ごろ起きて、夜12時頃眠るという方もいますからね。
9/27
少年マンガ誌を席巻した永井豪とジョージ秋山
少年マンガ誌を席巻した永井豪とジョージ秋山
今年の前半、西日本新聞に自分が昔読んできたマンガについてのエッセイを連載していました。  物心ついた頃から近年の物まで印象に残る作品をあげていきましたが、作品内容も確認したくて、随分と古い作品を買い集めました。  十代の頃読んだ少女マンガにも言及したので、30数年ぶりに一条ゆかりの『デザイナー』や『こいきな奴ら』、大矢ちきの『雪割草』、清原なつのの『花岡ちゃんの夏休み』などを読み直したものです。  連載に限りがあり、倉多江美や青池保子、吉田秋生なんかに触れられなかったのは残念でした。  書き始める直前、連載準備をしている頃に、70年代の少女マンガのことをツイッターでもちょっとつぶやいたところ、ものすごい反応があり、夕方の4時くらいから夜中の2時くらいまで、入れ替わり立ち替わりいろんな方とあの頃の少女マンガについて語り合えたのは楽しい想い出です。    昔のマンガに関する記憶を整理していて、改めて気づいたことがありました。  小学生の時に「少年マガジン」「サンデー」「ジャンプ」「チャンピオン」「キング」とどの週刊マンガ少年誌を見ても永井豪が連載している時期があって、「すごいなー、この人」と感心していました。  今、調べ直すと1972年の初め頃ですので、僕は小学校六年生でした。 「少年マガジン」で『オモライくん』、「少年サンデー」で『あにまるケダマン』、「少年ジャンプ」で『ハレンチ学園』、「少年チャンピオン」で『あばしり一家』、「少年キング」で『スポコンくん』。  週刊誌だけでこれだけです。しかも多分月刊誌でも連載を持っていたはずで、当時小学生ながら「毎日一本描いても間に合わないんじゃないか。この人はどうやって仕事してんだろう」とビックリしました。ただ「キング」の連載は一ヶ月ちょっとで終わったので「ああ、やっぱりきつかったんだな」と思ったのもはっきり覚えています。  事実、本人の自伝風マンガ『激マン!』のなかで、作者とおぼしき人物が「忙しすぎてキングの連載は早々に終わらせた」と述懐しているので、本当に大変だったのでしょう。  その頃、石森章太郎(当時)や水島新司など多作な作家が多かったとは言え、週刊誌5誌同時連載なんて偉業を成し遂げたマンガ家は他にはいないぞと、ずっと思っていました。  当時、殆どの少年マンガ誌に目を通していたという自負があったので、そんな作家がいれば必ず認識しているはずでした。
9/27
大好きな映画と衝撃の再会
大好きな映画と衝撃の再会
この間、少し余裕があったので久しぶりにTSUTAYAでレンタルDVDを物色していました。  そこで『テキサスの五人の仲間』を見つけてびっくりしてしまいました。  以前「映画秘宝」のオールタイムベストテンアンケートでもあげたこともあるくらい大好きな映画ですが、なかなか観られる機会がない作品なのです。
9/27
新訳・新編集ヒットのカギは活字にあった?!
新訳・新編集ヒットのカギは活字にあった?!
ここのところ、なぜか光文社の古典新訳文庫を続けて読んでいました。  ブッツァーティの『神を見た犬』、ロダーリの『猫とともに去りぬ』、チェスタトンの『木曜日だった男』、ホイットマンの『おれにはアメリカの歌声が聴こえる』、クラークの『幼年期の終わり』。  ブッツァーティやロダーリなど、ちょっと奇妙な味の短編が読みたかったのがきっかけですが、そこから続け様に古典新訳文庫ばかり選んで買っていました。  何と言えばいいのでしょうか。本の体裁がその時の気分にフィットしたというか、ラインナップばかりか、装幀から文字組まで含めて、今の自分には非常に読みやすいんじゃないかと感じたのです。  そういう時は自分の感覚を信じた方がいい。  最近は翻訳物は以前ほど読んでいなかったのですが、これらは自分でも不思議なくらいスイスイと読めました。      『幼年期の終わり』は、多分大学時代に読んだと思います。でも、さっぱり覚えていない。というか、自分が想像していた人類の進化をテーマとした物語と偉く違いがあって、そこに戸惑っていたような記憶があります。  むしろこの歳になって読み直すと、人類よりも遙かに進化している異星人オーヴァーロードに種としての進化の限界があり、ラスト、彼らが新しい生命の進化を目の当たりにして感じる取り残され感が妙に胸に沁みたりして、新鮮な発見がありました。  年齢とともに、物語の読み方は変わりますね。 『木曜日だった男』もチェスタトンらしい妙な小説だった。いかにもイギリスらしいなあと。僕は『プリズナーNo.6』の原型のように感じました。と言っても、『プリズナーNo.6』自体、相当古いテレビドラマですからピンとくる人も少ないかもしれませんが。     光文社古典新訳文庫は、まず活字が大きい事がありがたい。 『木曜日だった男』は創元推理文庫から『木曜の男』という題名で昔から出されているのですが、こちらはグッと活字が小さいのです。  老眼が進んでいて、字が小さい本は本当に辛い。真面目な話、虫眼鏡が欲しくなる。石坂浩二が宣伝しているハズキルーペの購入を真面目に考えているくらいです。  今は結構どこの文庫も新刊は文字組を大きくしています。だけど、創元は頑固なくらい今でも昔ながらの小さい文字組ですね。それで、ちょっと読もうとする気持ちを削がれる時がある。  それでも、最近でもフレドリック・ブラウンの作品を復刻したり、都筑道夫のSF作品を集めた『宇宙大密室』を新編集したりと、「おお」という本を定期的に出すので買わざるを得ないのですが。  昭和40年代の文庫を見ると、その文字の小ささに驚かされます。  みんなこんなに小さな文字を読んでいたのか。その当時だって老眼の人はいたろうに、みんな平気だったのかなと思います。   そう言えば、まだ双葉社にいた頃、『居眠り磐音』シリーズの担当者が、「読者は年配の方が多いから、意識的に活字を通常の物よりも一回り大きくした」と言っていました。  このシリーズが大ヒットしていたのは、もちろん面白いからでしょうが、読みやすさというのも効果があったのではないでしょうか。  僕も、同じ作品で文字の大きさが違っていれば、迷わず大きい方を選んでしまいます。    まあ、そうは言っても、自分も編集者時代、40になる頃までは相当小さな文字の本を作っていました。特撮やアニメの研究本だったので、「情報量は多ければ多い方がオタクは喜ぶ。文字を小さくしてもテキスト量を増やそう」という方針だったのです。  それを裸眼で平気で校正していたのですから、この10年ほどで本当に老眼が進んだのですね。 『仮面ライダー』や『ウルトラマン』『宇宙戦艦ヤマト』などの古い作品は、ファンも高齢化しているので、研究本は改めて大きな活字で出し直したら喜ばれるかもしれません。
9/27
定着して欲しいアメコミ出版ブーム
定着して欲しいアメコミ出版ブーム
前回の『キャプテン・アメリカ』に関するエッセイが、思っていたよりも反響があって驚いています。  アメコミなんて一部のマニアのものだと思っていたので、キャプテン・アメリカの話も映画公開の時期の今だからこそ、少しは興味を持たれるのではないかくらいにしか考えていませんでした。  この何年か、アメコミのスーパー・ヒーローの映画化が続いているので、彼らに対するなじみが少しはできたのかもしれません。  そういう目で見てみると、確かに今は、続々とアメコミの翻訳が出ているという状況なんですよね。翻訳不況の現在、一定のファンを獲得していると考えていいのでしょうか。  でも、古いファン(というほど深入りしているわけではないので、こう言うのは気後れするのですが、他にいい言葉も思いつかないので、ファンということにしておきます)である自分にとっては、なかなかそう簡単に信じることはできません。過去に何度も「やっぱりダメだったか」という思いをしてきたので。
9/27
「キャプテン・アメリカ」が直面する"時代"と"正義"
「キャプテン・アメリカ」が直面する"時代"と"正義"
アメコミ、アメリカン・コミックスに興味を持ったのは、中学生の頃でした。  当時買っていた『SFマガジン』に小野耕世氏が連載していたアメコミの紹介エッセイがきっかけです。  もちろんその前から、『スーパーマン』や『バットマン』がアメコミだということは知っていました。もっと幼い頃、『バットマン』の最初のテレビシリーズの放映にあわせて少年画報社が原作を翻訳して出版していました。一二冊買ってもらった記憶もある。バットマンがゴリラになるようなマンガが載っていました。  ただ、当時はアメコミというのはマスクをつけたヒーローが悪漢をやっつけるシンプルな勧善懲悪ものだと甘く見ていました。  池上遼一の『スパイダーマン』が大好きだったのですが、それも日本版はこちらで勝手に改変したので、これだけ面白いマンガになっているのだろうと思っていたのです。  ですが、小野耕世氏のエッセイを読むと、そんなものじゃなかった。  スタン・リーという原作者が登場し、スーパーヒーローに現実世界を持ち込んでいました。60年代ですので黒人解放運動や学生運動、ドラッグの問題など、激動する社会問題をコミックの中に織り込んでいった。  その中でも特に、印象的だったのが「二人のキャプテン・アメリカ」というエピソードでした。
9/27
二ヶ月半をやりきった「ワカドクロ」充実感と寂しさと
二ヶ月半をやりきった「ワカドクロ」充実感と寂しさと
とうとう『髑髏城の七人』が大千秋楽を迎えました。  東京大阪あわせて68回。二ヶ月半近く行った公演です。劇団☆新感線としても最長でした。  それでも大楽まで当日券を求めて並んで下さった方も多く、本当にたくさんのお客さんに支えられてここまでやってこれたのだなということを実感します。  このご時世に、連日満員というのもなかなかないことのようです。  劇場に足を運んで下さった方、来られなくても応援して下さった方、本当に有難うございました。    稽古が始まったのが6月24日ですので、梅雨から夏をすぎ秋になるまで一つの作品に関わったチームも、これで解散です。  これだけ長いので、しんどかった部分はあるでしょう。特に最後の一週間、休演日開けに集中が切れてしまい立て直すのに大変だったという役者の声も聞きました。  精神的・肉体的な疲労もピークを迎えていたと思います。  それでも、つい先週までは、青山劇場にいけば現場があった。それが今日はもう、誰もいない。  毎日行く必要はない作家の僕でさえ一抹の寂しさを感じているので、現場に関わったスタッフ・キャストは、朝起きて、「あ、もう劇場にいかなくていいのだ」と思うと、解放感とともに喪失感もあるのではないでしょうか。  今は、つかの間の休日を楽しむ者、新しい仕事に向かう者、人それぞれだと思います。
9/27
忘れちゃならない、ベテラン役者の実力
忘れちゃならない、ベテラン役者の実力
『髑髏城の七人』』も、いよいよ大千秋楽が近づいてきました。  稽古が始まったのが6月ですから、足かけ四ヶ月。このチームで、初夏から秋まで過ごしたことになります。
9/27
若さとのぶつかり合いに、静かにたぎる胸の内
若さとのぶつかり合いに、静かにたぎる胸の内
先週、久しぶりに『髑髏城の七人』を観てきました。  本当なら毎日行って、その日の芝居を観て、修正出来るところは修正するという作業をしたいのですが、今はさすがに『仮面ライダーフォーゼ』のシナリオで忙しくて、とてもそんな余裕はありません。  それでも一週間に一度くらいは、可能なところで時間を取って、劇場に行きたいと思っています。
9/27
台風にみまわれた『髑髏城』
台風にみまわれた『髑髏城』
今日(9/21)は、台風で関東地方も大荒れでした。  午後4時ごろから、首都圏の電車も止まり始め、しばらくは帰宅に困る人が駅にあふれていたようです。 『髑髏城の七人』は今日は昼公演だけでした。終演が午後4時ごろ。まさに、台風が東京を通過している時間に重なってしまい心配だったのですが、みなさん無事に帰宅出来たでしょうか。夜になると、もう風も雨もやみ、電車も動き出したようですが。    昨日は僕も劇場に行き、「そういえば、『アオドクロ』の時は台風が二回も直撃したね」といのうえひでのりと話してました。  2004年の10月、この月も台風の当たり月でした。  最初の台風の時、劇場が日生劇場だったので、皇居のお堀の水が劇場前の道路にまで溢れて日比谷線の駅に入ったりして大騒ぎでした。  カーテンコールで市川染五郎さんが帰りの交通情報を読み上げたのですが、「まあ、こんなこともそうはないよね」と話していたら、その公演中にもう一度台風が来て、またカーテンコールで同じ事を繰り返すことに。  そして今日もカーテンコールで、小栗旬くんが台風の状況を伝え「帰るまでが『髑髏城』です。みなさんお気をつけてお帰り下さい」と挨拶したとか。  7年たって、まさか同じ事を繰り返そうとは。  他の演目ではあまりこうした状況になった記憶がないのですが。  たまたま『髑髏城』という演目が秋公演だったということだと思うのですが、これも不思議な巡り合わせですね。  ただ、今回の『ワカドクロ』では、二回目はなしにしてほしいと思います。  大水と言えば、劇場の周りが水で溢れて大変なことになった経験があります。  大学時代、福岡でいのうえと組んで劇団をやっていた時のこと。  当時は、公共のホールを借りて、一回限りの公演でした。  8月30日、夏休みも終わりの時期、台風だったかなんだったかで前日の夜から当日の朝まで、凄い雨が降った。  ちょっと低い所にあったのでしょうか。ホールの周りがすべて水で溢れてしまいました。  車も水に浸かるので、途中から僕らが押して行った。  ただ、ホールそのものは浸水したわけでもないので、公演は打てる。でも、こんな状況じゃお客さんがホールにたどり着けない。  一ヶ月稽古して行うたった一回の公演です。お金がないから一日しかホールは借りてないので、伸ばすわけにはいきません。  もうあとは、雨がやむように天に祈るしかない。  水で溢れた周囲を見ながら、いのうえと「まるで秀吉に水攻めにあった高松城の気分だよなあ」なんて話してたのを覚えています。 午後から晴れてあれよあれよという間に水も引き、開演時間の18時くらいにはもう、午前中そんな状態だったとは思えないようないい天気になっていました。  300人くらい入ったでしょうか。できるかどうかやきもきした分だけキャストもスタッフもテンションが上がったか、公演そのものもとても評判がよかったので安堵しました。その時やった公演が、「舞台でマンガや映画のようなことをやる」と決意した最初の作品、いわば新感線の作風につながる最初の作品だったので、なおのこと、思い出深いのです。    いずれにしろ、今年は災害が目立ちます。  今回の台風も、これ以上被害が大きくならないことを祈ります。
9/27
自分にも予想できないアイディアが落ちてくる瞬間
自分にも予想できないアイディアが落ちてくる瞬間
自分が書く物語のアイディアや台詞をどうやってどこで思いついたか、その時の状況も含めてはっきり覚えているものがあります。
9/27
この話題を考える
大谷翔平 その先へ

大谷翔平 その先へ

米プロスポーツ史上最高額での契約でロサンゼルス・ドジャースへ入団。米野球界初となるホームラン50本、50盗塁の「50-50」達成。そしてワールドシリーズ優勝。今季まさに頂点を極めた大谷翔平が次に見据えるものは――。AERAとAERAdot.はAERA増刊「大谷翔平2024完全版 ワールドシリーズ頂点への道」[特別報道記録集](11月7日発売)やAERA 2024年11月18日号(11月11日発売)で大谷翔平を特集しています。

大谷翔平2024
アメリカ大統領選挙2024

アメリカ大統領選挙2024

共和党のトランプ前大統領(78)と民主党のハリス副大統領(60)が激突した米大統領選。現地時間11月5日に投開票が行われ、トランプ氏が勝利宣言した。2024年夏の「確トラ」ムードからハリス氏の登場など、これまでの大統領選の動きを振り返り、今後アメリカはどこへゆくのか、日本、世界はどうなっていくのかを特集します。

米大統領選2024
本にひたる

本にひたる

暑かった夏が過ぎ、ようやく涼しくなってきました。木々が色づき深まる秋。本を手にしたくなる季節の到来です。AERA11月11日号は、読書好きの著名人がおすすめする「この秋読みたい本」を一挙に紹介するほか、ノーベル文学賞を受賞した韓国のハン・ガンさんら「海を渡る女性作家たち」を追った記事、本のタイトルをめぐる物語まで“読書の秋#にぴったりな企画が盛りだくさんな1冊です。

自分を創る本
『髑髏城』東京公演、そして『仮面ライダーフォーゼ』始まりました
『髑髏城』東京公演、そして『仮面ライダーフォーゼ』始まりました
『髑髏城の七人』東京公演、無事幕を開けました。
9/27
崩れては積み上げるのは本か、思い出か
崩れては積み上げるのは本か、思い出か
僕の部屋には何本も何本も柱が立っています。  普通の柱じゃない。本とDVDの柱です。  鍾乳洞で石灰質を含んだ水が地面に落ち固って徐々に上にのびて石筍になるように、日々買ってきたまま置いておく積ん読本がすくすくと成長し、今では立派なモニュメントになっている。  DVDも同様です。  幾たびもあった余震を乗り越えて、何本もの柱が僕の仕事部屋には屹立しています。 この話は前にもしましたよね。
9/27
『髑髏城の七人』大阪公演と、つかの間の夏休み
『髑髏城の七人』大阪公演と、つかの間の夏休み
『髑髏城の七人』大阪公演が千秋楽を迎えました。  チケットトラブルや怪我による降板者が出るなど、いろいろとご心配ご迷惑をおかけしました。  こういう状況ですので、無事にという言葉を使うのは気が引けますが、それでもなんとか大阪公演をやり遂げました。  ただ、全公演数から考えればまだ全体の三分の一程度。折り返しというには気が早い。  気を抜くことなく、東京では、これ以上大きなトラブルはないという意味で、無事に公演できればと願います。
9/27
奇祭奇譚集『まつるひとびと』ができました
奇祭奇譚集『まつるひとびと』ができました
もう三年ほど前になるでしょうか。  ポプラ社の「asta*」という雑誌の『まつるひとびと』という短編連作小説を、半年ほど連載していました。  それが、ようやく単行本になります。  いや、長かった。  同時期に連載していた他の作家の連載が、とっくに単行本になり、文庫化までされたので、「まずいなあ」と思っていたのですが、一冊にまとめるにはちょっと原稿の分量が足りなくて、一本書き下ろし短編を書いてくださいと担当から言われていたのです。  ところがこれがなかなか書けなかった。  忙しかったこともあります。  でも、自分の中で、改めて小説というものにとりかかるまでのハードルが相当高かったのですね。   『まつるひとびと』は、日本の奇祭を題材にした連作です。  ただ、祭りが主題ではなく、そこに関わる人々のドラマを描きたかったので、今回扱う祭りはすべて実際にはない虚構の町での虚構の祭りにしました。よく似た祭りはあっても、ちょっとアレンジを加えてたりする。  連載する前、ネタ出しの段階で、祭りのアイディアはすぐに浮かびました。  作品のテイストも、SFやドタバタ、奇妙な味の恋愛物や、自分が子供の頃の原風景を題材にした物など、一作一作味わいの違う物にしたかった。  追加分の書き下ろしも、話はすぐにできた。  これがシナリオなら、それほど苦にならなかったんじゃないかと思います。  頭の中に絵は浮かんでいるのですが、これを小説で表現するにはどうしたらいいか、それに悩んでいたのです。    芝居の台本や映像シナリオは、登場人物の会話で物語を語っていく技法です。  これは、昔からずっとやってきているので、なんとなくコツは掴んでいる。  でも小説は違います。会話以外の描写、文章でドラマを語るという技法に関しては、まだまだ慣れていません。  それでも〆切は迫っている。  だったら一番書き慣れたやり方で書こう。それは、この「電人N」で書いているやり方です。  一人称にして、ふだん僕がここに書いているようなしゃべり言葉で文章をつなげていく。かなり主人公の心象が書かれることになるが、むしろそれを楽しんでみよう。  そう開き直って、ようやく〆切に間に合いました。  この連載のおかげですね。     一般書店では今月末、多分28日頃の発売になると思うのですが、『髑髏城の七人』公演中の、大阪梅田芸術劇場で18日から先行発売することになりました。  劇場で見かけて、ちょっと気になったら、宜しくお願いします。   『髑髏城の七人』と言えば、出演していた吉田メタルが、骨折のため降板しました。  詳細は、公式サイトにも出ているとは思いますが、ご心配をおかけしたお客様にはお詫びいたします。  彼の降板に伴い抜けた穴は、代役ではなく、他のキャストに台詞や役割を振り替えて、また一部は脚本を改訂して、本番は行うことにしました。 「なぜ代役をたてない?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、彼の役は、悪役軍団の幹部の一人。これまで一緒に稽古をしていた他の幹部役の役者に、台詞や出番を割り振ったほうが、今ここで何も知らない人間を入れるよりは、短時間の稽古で一番影響が少ない形で芝居が続行できると判断したのです。  これから観に来ていただく方には、これまでと遜色のない舞台がお見せできるようキャスト・スタッフともに頑張っています。  事故の起きないよう十分に注意していましたし、今回のケガもケアレスミスなどではない突発的なものなのです。それでも、こういうことが起きる。  役者本人も悔しいでしょう。  ただ、ここからは一人の怪我人も出ないよう、よりいっそうの注意を払っていくはずです。  僕も、東京の空から、無事を祈ります。
9/27
『髑髏城の七人』配券トラブルのお詫び
『髑髏城の七人』配券トラブルのお詫び
今回の『髑髏城の七人』大阪公演におきまして、配券トラブルでご迷惑をおかけした皆様には深くお詫び申し上げます。  8月7日の初日、僕も客席にいました。  開演時間がおしてしまい気が気ではありませんでした。あれほど開演まで長く感じたことはありません。  関係者である僕ですらそうなのですから、何も知らない普通のお客さん達の気持ちを考えると、申し訳ない気持ちで一杯です。  今後はこのようなことがないように、スタッフも厳重に対処します。  楽しみにしているみなさんにご心配ご迷惑をおかけしたことを、担当者に変わりまして改めてお詫び申し上げます。
9/27
若いキャストたちの活躍がたのしみな夏
若いキャストたちの活躍がたのしみな夏
若いキャストたちの活躍がたのしみな夏 8月に入り、いろんなことが慌ただしくなってきました。
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