古賀茂明「過去の戦争責任を忘却しきった日本」
週刊朝日徴用工問題と対韓輸出規制強化で悪化が止まらない日韓関係。河野太郎外相が徴用工問題で駐日韓国大使を「無礼」と非難し、文在寅大統領は、日本の対応を「盗っ人たけだけしい」と批判した。だが、驚くにはあたらない。 今年2月、慰安婦問題で天皇に謝罪を求めた韓国・文喜相国会議長の発言に対し、河野外相が「無礼」と...
徴用工問題と対韓輸出規制強化で悪化が止まらない日韓関係。河野太郎外相が徴用工問題で駐日韓国大使を「無礼」と非難し、文在寅大統領は、日本の対応を「盗っ人たけだけしい」と批判した。だが、驚くにはあたらない。 今年2月、慰安婦問題で天皇に謝罪を求めた韓国・文喜相国会議長の発言に対し、河野外相が「無礼」と...
「日本は一度も先進国になれないまま没落していく」と言うと、「えっ?」と思うかもしれない。 一国の富の「大きさ」を測る尺度であるGDP(国内総生産)で見ると、日本は2位中国の半分以下だが、それでも米中に次ぐ「経済大国」だ。また、国の「豊かさ」を測る代表的指標、1人当たりGDP(GDPを人口で割った数字...
選挙が終わって暗い気持ちになった。理由の一つは、投票率が50%割れとなったことだ。 投票率が上がるのは、何かが変わると思ったときか、どうしても変えなければならないと感じたときだ。ということは、多くの人が、どうせ変わらないと考え、しかも、変わらなくてもそんなに困ることにはならないと考えていることを示...
参議院選挙が終わった。選挙でも争点の一つとなった消費増税には10月の実施に向けてさらに世論の関心が集まるだろう。この問題は、一つ間違えば、政権への支持率に大打撃を与える可能性がある。そこで、安倍政権は、庶民の不満をかわすための椀飯振る舞いを準備した。 中でも、キャッシュレスによる支払いへのポイント...
元ハンセン病患者の家族への賠償を国に命じた熊本地裁判決について、安倍晋三総理は7月9日、「異例のことだが、控訴をしない」と表明した。患者家族に寄り添う素晴らしい判断だと称賛したいところだが、そう素直には受け取れない。 もし、本当に家族のことを思うのなら、国のこれまでの過ちを率直に認めて謝罪し、他の...
2019年3月期決算の発表が終わったが、腑に落ちない話が三つあった。 一つ目は、東京商工リサーチの調査。上場企業で1億円以上の役員報酬を得た「1億円プレーヤー」の数が564人と、過去最多だったというニュースだ。グローバル競争に勝ち抜くための人材確保が目的という。 しかし、彼らは本当に「グローバル」...
先週初め、BBC日本版ネットニュースに、「米『スーパーリッチ』18人、富裕税導入を大統領選候補者に要望」という見出しの記事が掲載された。 カリスマ投資家ジョージ・ソロス氏など計18人が、裕福な者にさらなる課税をすべきだと主張し、民主党の大統領選候補の一人、エリザベス・ウォーレン上院議員が唱える、総...
世の中は、年金問題で大騒ぎだ。安倍晋三総理もさぞかし困っていると思うかもしれないが、実はそんなに悪いことばかりではない。 この問題で麻生太郎副総理に批判が集中したおかげで、先般の安倍総理のイラン訪問が世紀の大失敗だったことが霞んでしまった。 そもそも、なぜこの時期にイランを訪問したのかといえば、も...
人生100年で生活費が2千万円足りなくなるという金融審議会のワーキンググループのレポートが大炎上したことで、年金問題が消費税増税と並んで、参議院選挙最大の争点に浮上した。 これで衆参ダブル選がなくなると報じられるが、元々ダブル選積極派だった麻生氏としては、自分のせいでダブル選ができなくなったうえに...
世界中で右派と左派の中でも過激とされる政治勢力の台頭が報じられている。 これは海外に限ったことではない。日本でも、徐々にそうした傾向が強くなっていると感じることが増えた。 例えば、安倍内閣を支持する人たちと、これを否定する人たちの間には、非常に大きな断絶が生じているように見える。社会の中に、お互い...