実はコロナ禍の影響から、ステイホームのお供にしやすいという理由で、アメリカなどでもマリファナのニーズは高まっているそうだ。マリファナ人気は日本だけの状況ではないのである。そこには少なからず、不安から逃避したいという理由があるのだろう。だが、昨今の厳しい状況下では、現実逃避してばかりはいられない。

 コロナ禍に順応するべく、いまや地球規模で人々の「再始動」が進んでいる。ニューヨーク在住の友人は、早々に別の州に移動して仕事を開始。「コロナね。気にしてても仕方なくない?」すでにこのような感じである。他にも、いまだ感染拡大が続くブラジルの友人からは、「いろんな連中が撤退しているから、逆にビジネスチャンスにしか見えないよ」というたくましい返答があった。野心むき出しで、現在は積極的に商売を始めているようだ。

 マリファナに逃避しても始まらない。我々もコロナと共に生きることに対して、いさぎよく腹をくくることが必要なのかもしれない。(文/丸山ゴンザレス)

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丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス/1977年、宮城県出身。考古学者崩れのジャーナリスト。國學院大學大学院修了。出版社勤務を経て独立し、現在は世界各地で危険地帯や裏社会の取材を続ける。國學院大學学術資料センター共同研究員。著書に『世界の危険思想 悪いやつらの頭の中』(光文社新書)など。

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