いろいろなアプリがあるが、今回、紹介するのはiOSとAndroidの両方に対応したGPSログ機能付き地図アプリの「スーパー地形」で、筆者も普段使っているアプリだ。

 スマートフォンで記録したGPSログと、撮影した写真をマッチングさせるための、パソコン用のソフトも必要になる。今回はアドビのLightroom Classicを使った。これなら位置情報の管理も写真の管理・編集も一度にできる。

 作業としてはこんな手順だ。

 スマートフォンで取得したGPSログを何らかの方法でパソコンにコピーする。

 Lightroomで撮影した写真に続いて、GPSログデータ(トラックログ)を読み込み、撮影日時の情報を元にそれに写真を割り当てる。

 GPSログは何時何分何秒にこの緯度経度の場所にいた、という情報のかたまりなので、カメラの日時がちゃんと正しく設定されていれば、その写真を撮った日時にどこにいたかが特定できるというわけだ。

 スマートフォンとカメラを連動させる、あるいはパソコン上で写真に位置情報をつけるのは面倒、あるいはIT系にうとくて細かい作業は無理、という人にはもっと単純な方法もある。

 それは、撮影するたびにできるだけスマートフォンでも同じ場所で撮っておくことだ。スマートフォンで撮った写真には自動的に位置情報がつく。特にiPhoneがおすすめ。標準の写真アプリで「撮影地」を選ぶと、地図上に撮影した写真のサムネイルが並ぶのだ。iPhoneの地図で、昔撮った写真を探す、その写真の撮影年月日を見る、そしてその日に別のデジタルカメラで撮った写真を探す、という手順が使える。撮影日さえわかればあとはなんとかなるはずだ。

 スマートフォンでもマメに撮影する必要があるが、それを忘れなければけっこう有用な方法だ。

 もっと大ざっぱでよければ、Googleマップを使った方法もある。

Googleマップのタイムラインで確認だけする。「都市」を選ぶと訪問した都市がリストアップされるので、そこから自分の記憶をたよりに訪れた場所や訪れた日を絞り込んでいける
Googleマップのタイムラインで確認だけする。「都市」を選ぶと訪問した都市がリストアップされるので、そこから自分の記憶をたよりに訪れた場所や訪れた日を絞り込んでいける

 スマートフォンの移動履歴を大まかではあるが記録している機能があるのだ(オフにもできる)。Googleマップの「タイムライン」を見れば、指定した日の大まかな移動経路やいつどこを訪問したかがわかるのでそれを手がかりにできる。

 位置情報があれば、写真の整理にも便利。位置情報は大事なのだ。(写真・解説=荻窪 圭)

「アサヒカメラ」2020年5月号より抜粋。本誌では、より詳しく「カメラとスマートフォンを連携させる」「スマートフォンで記録した位置情報を写真に合体させる」などのテクニックを図解して6ページにわたり掲載しています。