令和にこそ訪れたい 平安貴族も愛でた悠久の景勝地・嵐山で優雅なひと時を (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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令和にこそ訪れたい 平安貴族も愛でた悠久の景勝地・嵐山で優雅なひと時を

連載「京都暮らしの四季暦」

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ナカムラユキdot.#ナカムラユキ
芽吹く緑に包まれる嵐山とゆったりと流れる保津川を目の前に、至福のアフタヌーンティータイムを過ごす。

芽吹く緑に包まれる嵐山とゆったりと流れる保津川を目の前に、至福のアフタヌーンティータイムを過ごす。

 国内外の人々を惹きつけてやまない京都。その四季折々の魅力を、京都在住の人気イラストレーター・ナカムラユキさんに、古都のエスプリをまとったプティ・タ・プティのテキスタイルを織り交ぜながら1年を通してナビゲートいただきます。愛らしくも奥深い京こものやおやつをおともに、その時期ならではの美景を愛でる。そんなとっておきの京都暮らし気分をお楽しみください。

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ゆったりと流れる川と緩やかな山 心に刻む風景・嵐山

 平安時代より貴族の別荘地として愛され、歌に詠まれてきた悠久の地・嵐山。千年の時を経て、今もなお世界中の人々の心を掴む景勝地です。芽吹く緑が山々の緩やかな稜線を沿うように描き、川面にその緑を映し出すと、山と川が溶け合うように翡翠(ひすい)色となり、私たちの心へ刻まれていきます。川を下っていく小舟を眺めながら、ゆったりと流れゆく保津川のリズムに身を委ねる、たゆたう時間を味わう……50歳を過ぎ年齢を重ねるごとに、自然の織り成す風景に自分の心の動きを重ねて見るようになってきました。幼少期を嵯峨野で過ごした私にとって、この景勝地で泳ぎ、戯れてきたことへの何とも言えぬ無邪気さが甘酸っぱい記憶としてよみがえってきます。今、嵐山がこんなにも格別に、そして気品高く感じ心が震える……さあ、本日は至福の時間を味わえる大人の嵐山へとご案内しましょう。

竹林の小径/京都市右京区嵯峨小倉山田淵山町

竹林の小径/京都市右京区嵯峨小倉山田淵山町

■早朝の竹林へ 静黙の時を歩く

 嵯峨野にある竹林の小径(こみち)は、野々宮神社から大河内山荘まで、天龍寺北側に広がる約200メートルの竹林の散策路です。界隈の喧騒が嘘のように静寂の世界が広がっており、サワサワとかすれ合う葉音に耳を澄まし、空から注ぐ光の筋を感じ、竹の香りに包まれる場所となっています。下界から遮断されたように鬱蒼とそびえ立つ竹林は、ここ数年で世界的に有名な場所となり、日中は多くの人で賑わっています。静寂をゆっくりと味わうには、早朝がおすすめ。とびきり早起きをして、日の出と共にお散歩へ。誰も歩いていない静黙の竹林に身を置けば、全てを忘れ、ほろほろと心がほぐれていくことでしょう。


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