ジュリーこと沢田研二(75)が6月25日、さいたまスーパーアリーナで『まだまだ一生懸命』ツアーファイナル・バースデーライブを開催した。チケットは完売。スーパースターの貫禄を見せつけたステージの内幕はどのようなものだったのか。当日、特別ゲストとして共演したザ・タイガースの瞳みのる(77)に聞いた。
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2018年に、主催者との契約トラブルによる公演キャンセル、いわゆる“ドタキャン騒動”の舞台となった因縁の地でのリベンジ公演。沢田が一曲目に披露したのは「シーサイド・バウンド」(1967年)。特別ゲストとして招いたザ・タイガースの瞳みのる、岸部一徳、森本タローらと奏でるパワフルなサウンドに、集まった超満員、19000人の観客が歓喜の声をあげた。
――沢田さんからは去年、ゲスト出演の依頼があったとうかがいました。
瞳:そうですね。挨拶して数曲演奏する程度かなと思っていたんですが、蓋を開けたら11曲でしょう。できるだけ多くやりたいとは思っていたけど、逆に「そんなにやるんだ!」とびっくりしました(笑)。
――リハーサルは何回もされたのでしょうか?
瞳:6月9日から1日おきに計9回やりました。僕やタローはしょっちゅうライブしているけど、岸部は多少ブランクがあるでしょう。だから沢田を除く3人で集まってスタジオに入ったこともありました。
――ライブ当日はどんな段取りだったのでしょうか?
瞳:当日は12時半までに来てくれと言われていました。ちょっと遅れて入ったので、13時過ぎから音合わせを始めようとなったんだけど、沢田の姿が見えない。仕方なく他のメンバーや沢田のバックバンドと一緒に演奏し始めて、僕が代わりにボーカルを取っていたら、2、3曲したところで沢田が客席のほうから走って来て「やめろ、やめろと」(笑)。本番前に声を消耗したくなかったのか、少しセーブしている印象でしたね。
――本番直前に「えいえいおー」的なセレモニーをするミュージシャンが多いですが、ザ・タイガースではどうなんでしょう?
瞳:僕たちの場合はあまりそういうことはないですね。今回も特になにもしませんでした。