中日の本拠地で“明るい”雰囲気を生み出しているドアラ
中日の本拠地で“明るい”雰囲気を生み出しているドアラ

 中日は“暗いイメージ”のある球団と言われるが本当なのか。近年の成績不振やホーム試合の不入りなども重なり、ネガティブな印象があるのも否定できない。しかし将来性のある若手選手が多く、地元名古屋だけでなく全国的にもファンは多い……。

【写真】巨人を出たことで輝きを取り戻した選手がこちら

「ドラゴンズって、何かちょっと、いまいち暗いイメージがあると思うんです。それを払拭したい」(中日・小笠原慎之介

 1月22日「エディオン公式チャンネル」のオンライントークショーにおける発言が話題となった。投手陣の中心的な存在である左腕・小笠原が、今オフ多くのメディアに出た理由について語ったものだ。

 小笠原はさらに「ドラゴンズにも明るい選手いっぱいいるんだよ、もっと面白い選手いるんだよというのを伝えられたら」とコメント。世の中に暗いイメージがあるというのは事実ではあるが、小笠原が述べたように身近に中日というチームを見ている人間にとっては特別そう感じないという声は多い。

「チームが暗いとは思わない。昨年までも試合中は声が出ていたし、今春のキャンプでもアップ時から明るいムードが漂っている。なんでそんなイメージが付いているのか不思議。理由をこちらが聞きたいくらい」(中日関係者)

 では、世の中に“暗いイメージ”が定着してしまっている理由は、どこにあるのだろうか。

「暗いイメージは、落合博満監督時代についてしまった感がありますね。『勝つことがファンサービス』と落合監督が公言し、ファンとの交流が少なくなってしまったように感じた。チームは強かったが、あの時代にファン離れも進んだようにも思える」(中日担当記者)

 落合監督時代(2004~2011年)にチームは黄金期を迎えていたが、年々ファンが球場に足を運ばなくなるという現象が起きた。球場に来るファンが減り、他球団のファンにも「中日は不人気」という先入観も生まれた。中日が試合をするナゴヤドーム(現バンテリンドーム)には冷めたような雰囲気が漂い、球場が盛り上がっていないようにも映った。加えて、そこからチームが低迷すると、その傾向は一層強くなった。

次のページ
チームのイメージが“明るく”なる期待感も