「友達の幅が広いのはありがたいことだなと思います」と廣津留さん(撮影/吉松伸太郎)
「友達の幅が広いのはありがたいことだなと思います」と廣津留さん(撮影/吉松伸太郎)

Q. 高校まで日本の公立校に通っていた廣津留さん。ここは変わらないでほしいと思う、公立校の良さを教えてください。

A. いろんな家庭環境の子どもたちが集まっている良さですかね。自分と同じような家庭環境のクラスメイトだけが集まるよりも、多様性があって考え方も広がるんじゃないかなと。それに、さまざまなバックグラウンドを持つ人たちとかかわってきたからか、私は初めて会う人とも共通の話題を探すのにあまり苦労しないというか、今もわりと誰とでも仲良くなれる気がします。

 あとは日本では多くの学校で生徒自身が掃除をしますが、ベタかもしれないけど、これって今考えるとやっぱりいいことだなと思います。自分やクラスメイトの誰かが掃除をしなくちゃいけないってなると、机の上に靴を履いたまま足をのせたり、ゴミをポイ捨てしたりしませんよね。アメリカだと清掃員の人が掃除をするから、その人たちから仕事を奪っちゃいけないという考えが強くて、「むしろ仕事を増やしてあげてるんだぜ」とでも言わんばかりに机に足をのせていることも……(苦笑)。でも、それって、どこか割り切りすぎちゃっているような。掃除を通して、気遣いの文化が自然と身につくのは日本の学校の良さだなと、改めて思います。

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