朝日新聞の世論調査では、賛成が41%に対し、反対が50%だった。

「世論調査で半数が反対というのは、実に重い。安倍元首相を国民でしのぶ、功績をたたえるという空気は感じない。税金の支出もあり、立ち止まって見直すべきだ」

 と立憲民主党の幹部は言う。

岸田首相がそうそうに、安倍元首相の国葬を決めたのは、政権運営、党内政治として最大派閥、安倍派に配慮したという点も大きい。内閣改造、党人事も同様。当初は大きな失点ではなかったが旧統一教会の問題が沸騰して、裏目に出ている。軽いアンケートというのも安倍派への気遣いですよ。沖縄県知事選で負けて、国葬への反対の声が大きくなるようなら、大きな政局になりかねない」(前出・閣僚経験者)

 岸田政権への逆風は当分やみそうになく、今後も問題が大きくなれば「旧統一教会解散」との声も聞こえてきそうだ。

(AERA dot.編集部・今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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