あらゆるスポーツが配信などで見られる時代に(写真はイメージ/GettyImages)
あらゆるスポーツが配信などで見られる時代に(写真はイメージ/GettyImages)

 結局、みんなでお茶の間に集まって同じものをテレビで見るというのはもう終わりなんですよね。スマホやタブレットでスポーツを観戦する時代で、ライフスタイルやメディアの多様化から考えたら、もうそういう時代に突入している。

 多様化という視点で、最近面白いなと思って観察しているのが、YouTuberへの書き込み。いわゆる迷惑系とか暴露系などと言われる、一見するとファンがいないのではないかと思われるYouTuberの番組へのコメントを見ると、とても好意的な書き込みがたくさんあったりする。「頑張ってください」とか「応援しています」「いつも楽しみにしています」とか、そのコメントを見たときに、分散化が生じていて、小さな世界のコミュニティができているというか、自分の好きなものの世界の部屋に入れるようになっているわけですよね。もすごく細かい世界にそれぞれの支持者がいて、細かい社会が出来上がっている。

 それに付随して、最近思っているのは、TwitterなどのSNSって、実はあんまり影響ないんじゃないか? と。だから、炎上ってビビらなくていいのではないかと思っている。例えば、人気のアイドルと番組で共演した後、「カンニング竹山」でエゴサすると、「共演してくれてありがとう」とか、そんな記事がずっと出てくる。普段書き込まれないような「共演してくれてありがとう」とか、そんなコメントがたくさん上がっても、社会には何にも響いてない(笑)。検索した自分は、そんなコメントばかり見ていると、まるで社会に影響を与えているような気がしてきますよね(笑)。炎上も同様で、文句ばかり書かれたりすると、そればかり見続けて「わぁー炎上している」「みんなにそう思われている」って感じるけど、実はこれ、そこまで思われていないんじゃないか?

 そう考えると、SNSなんて、意外と影響なくねぇ!?と思う。だから、「SNSは世間の声」として取り上げるのは、いけないんじゃないかと思う。テレビなどの地上波の番組が「ネットではこういう声があります」と報じることがありますが、これは間違っているというか、世間の声ではない可能性は大きい。テレビでそう報じることによって、世間の声にすり替わっているだけなんだと思う。

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みんなが生きやすくなったのでは?