フリーアナウンサーの川田裕美さん(撮影/写真部・東川哲也)
フリーアナウンサーの川田裕美さん(撮影/写真部・東川哲也)
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 一線で活躍するタレント、キャスターがMCを務める情報番組やバラエティ番組。ときに絶妙なアドリブが飛び交い、ときに他の出演者と丁々発止のやり取りを展開する。最新のニュースをつたえる生放送なら、緊張感は尚のこと高まる。けれど何が起きても、彼女が受け止め、番組を前に進めてくれると信じられるーー共演者、制作陣、そして視聴者にもそう思わせるのが、川田裕美というアナウンサーだ。

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 それでいて、テレビに映る川田裕美さんはいつも自然体に見える。自身初のビジネス書となる新刊『ゆるめる準備』のタイトルを見れば、なるほど、ほんわかしていて人に何気なく安心感を与える川田さんのイメージそのもの。そう思っていると、意外な裏切りに遭う。同書でまずつづられるのは、「きりっと!」とした仕事ぶりだ。

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 目次を見ただけでも「相手を観察しながら自分を変えていく」「インタビュー前に100個の質問を準備する」と、なかなかにストイックだ。

「私はもともとはアツい性格なんです。学生時代には、ばりばり働くキャリアウーマンになりたいと思っていた時期もありました」

 視聴者が見ている、肩の力が抜けた姿とはずいぶんギャップがある。その理由が知りたい。

「番組にはできるだけ普段と同じ、フラットな気持ちで臨むようにしているからでしょうか。『ここから仕事!』と身構えてカメラの前に立つと、自分が自分じゃなくなって何を話しているのかわからなくなってしまった経験は、私にもあります。緊張せずに自分をゆるめるにはどうすればいいか……と考えて、徹底的に準備しておく、という結論にたどり着きました。準備が自分の中にしっかりあるとわかれば、それが自信となって、自分をゆるめることができるんです」

 準備不足な状態は、誰にとっても不安だ。不測の事態が起きても、即座の対応がむずかしい。川田さんの仕事では、そうなると関係者全員に支障をきたしてしまう。

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頭で考えるだけではなく、体を動かすことも…