人口減少社会に突入したとはいえ、まだそれほど大きく減ったわけではない。激減するのはこれからなのである。そうした意味では、微減にとどまっている2020年というのは、「過去最高水準の人口規模」を誇る段階にあると言って差し支えない。

■日本人は“絶滅危惧種”

 では、そんな史上最高規模の人数を誇る日本は、世界人口においてどの程度のシェアを占めているのだろうか。

 現在の日本は世界第11位の人口大国であり、かなりのシェアを占めているようにも思えるのだが、計算してみるとそうでもない。国連の「世界人口推計」によると2020年の世界の総人口は77億9479万9000人であり、日本の総人口は世界の中ではわずか1.62%を占めるにとどまる。地球規模で捉えると、日本人は“希少種”に分類されるほどに少ないのだ。

 1950年には、日本の人口は世界第5位にあったが、それでも当時の世界人口の3.32%を占めるに過ぎなかった。第二次世界大戦後、日本人がメジャーな存在であったことは一度もないのである。経済が人口規模の影響を受けやすいことを考えれば、こんな少人数で世界第3位の経済大国を維持していることに対し、日本人はもっと胸を張ってもいいのかもしれない。

 ところで、1950年からの70年間で日本人のシェアが縮小した理由は、総人口が減ったからではなく、他国が日本をはるかに上回る勢いで人口を増やしたからであるが、ここから先は事情が変わる。

 社人研の『日本の将来推計人口』(2017年)によれば、2040年の日本の総人口は1億1091万9000人、2053年には9924万人となって1億人を下回る。2063年には9000万人も割り込んで8999万4000人となり、現在と比べて3割ほど少ない規模となる。

 その後も下落を続け、2080年には7429万9000人、2100年は5971万8000人となって現在の半分以下となる。2115年には5055万5000人まで落ち込む。

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