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日本のお隣、韓国で「言論の自由」を巡り、大きな騒動が巻き起こっている。韓国与党・共に民主党が8月25日午前4時前に、「言論仲裁法改正案」を国会法制司法委員会で強行採決した。野党・国民の力が反発して議場を退場後、共に民主党が単独で法案を可決した。

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 同法案は故意と重過失による虚偽、歪曲された報道で不利益を受けた場合、メディアに最大で損害額の5倍の賠償請求ができるようになることが明記されている。また、誤報には訂正報道を義務付け、誤りがあった報道と同じ時間や分量を割いて訂正する必要があるという。問題となった報道が閲覧できないように請求できる権利も盛り込まれている。

 与党の共に民主党は「被害者をフェイクニュースから保護する」と意義を強調しているが、野党側やメディアは「表現の自由が損なわれる」と反発。

 韓国紙・中央日報によると、野党の大統領候補・尹錫悦前検察総長が自身のフェイスブックで「政権延長のために言論の自由を後退させた」と批判した上で、「改正案は本当に国民のためのことか、それとも一部の権力者と与党のための『憂さ晴らし法案』か。問わざるを得ない」と糾弾したという。

「今、韓国国内ではこの話題で一色です。文政権は有力な政治家がスキャンダルや不正をメディアに糾弾されて失脚しています。政権批判を封じ込め、次期大統領選を見据えた法案なのではないかと揶揄されています。今回の『言論懲罰法』により、SNS上では『もはや民主主義国家ではない』、『北朝鮮のような社会主義国家になるつもりか』など批判の声が上がっています。強行採決したことでさらに風当たりが強くなっています」(韓国に駐在する通信員)

 日本にとっても決して対岸の火事ではないという。

「この法律はフェイクニュースの線引きがあいまいなんです。韓国は日本と違ってその時の国民感情を配慮して法律は運用されるケースが多い。その時の政権や韓国国民に渦巻く日本への感情で、日本を擁護するような記事が『フェイクニュース』と適用される恐れがある。メディアが政府に異論を唱えられない状況になり、独裁政権になる可能性もゼロではありません」(同前)

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異論はフェイクニュース認定も