ちなみに、病院で入院しているときに「僕の症状は重症じゃないのですか?」と聞いたら「これはまだ中等症です」と。最近、中等症という言葉をよく耳にするが、僕の周りの経験談からすると、熱が40度以上、肺炎が出ても中等症という判断なので、重症というのは、僕の想像以上ということになる。そして、中等症という言葉で「そんなにひどくないだろ」と思ってる方も多いかもですが、中等症でもかなりしんどい状態。

 そしてもう一人、20代の知人。彼も陽性になり39度台の熱が数日続き、肺炎になって、ようやく入院できたのだという。

 こんな人が一気に周りに出始めた。今まで、コロナになっても大したことないでしょと思ってた僕の周りの若者たちも焦り始めた。

 この状況、人に話すと驚かれる時もある。周りにコロナになってる人が極端に少ない人もいたりする。そういう人はテレビでコロナのニュースを見ても慣れてしまっているため、今の状況を理解できないのだろう。

 デルタ株の感染が流行ってしまい、今、思うこと。僕のまわりでかかった人は20代でも30代でも本当に苦しんでいる。そして今回挙げた人たちは、仕事仲間からかかった人以外、みんなどこでかかったかわからないと言っている。「電車かバスしか考えられない』という人もいる。気を付けてもかかる。

 何度も言うが煽るつもりはない。メディアの煽りでコロナに慣れてしまった人たちが、いま一度、コロナにかかると本当に怖いんだと、今こそ再認識しないといけない時だと強く強く思います。

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中。毎週金曜更新のバブル期入社の50代の部長の悲哀を描く16コマ漫画「ティラノ部長」と毎週水曜更新のラブホラー漫画「お化けと風鈴」の原作を担当し、自身のインスタグラムで公開中。YOASOBI「ハルカ」の原作「月王子」を書籍化したイラスト小説「ハルカと月の王子様」が好評発売中。作演出を手掛ける舞台「もしも命が描けたら」が8/12~22東京芸術劇場プレイハウス、9/3~5兵庫芸術文化センター阪急中ホール、9/10~12穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホールにて上演

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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