親元に「家族ノート」のようなものを置いておくこともおすすめです。尋ねてきた人や親本人が自由に書き込めるようにすれば、誰が何をしてくれたのか、次の課題は何かが伝えられるのではないでしょうか。

 それでも、中にはどうしても非協力的な人はいます。配偶者が協力を拒むケースもあるでしょう。その場合、残念ではありますが「最初からいないもの」としてあきらめることも必要です。もちろん気持ちのいいものではありませんけれど、アテにしていると腹が立つばかり。一人っ子の人は「頼る相手もいないけど、イヤな思いもさせられない」と言いますが、その境地を目指しましょう。

黒田尚子
CFP®1級FP技能士。CNJ認定乳がん体験者コーディネーター、消費生活専門相談員資格を有する。富山県出身、千葉県在住。立命館大学法学部卒業後、日本総合研究所入社。在職中にFP資格を取得。1998年独立。現在は、医療や介護、老後、消費者問題などに注力。がんと暮らしを考える会の理事や、城西国際大学の非常勤講師を務める。