糖尿病治療薬 “GLP-1ダイエット”に専門医が警鐘 「解約できない」消費者トラブルも (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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糖尿病治療薬 “GLP-1ダイエット”に専門医が警鐘 「解約できない」消費者トラブルも

※写真はイメージです (GettyImages)

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 注射で食欲をコントロールして体重を減らす「GLP-1ダイエット」がSNSなどで話題だ。糖尿病治療薬である「GLP-1」を痩せるために使用するものだが、日本医師会、日本糖尿病学会、製薬会社はそろって、ダイエット目的での使用に警告や注意喚起を呼びかけている。GLP-1ダイエットにはどんな問題があるのか。糖尿病専門医に聞いた。

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「GLP-1ダイエットはじめました」

 ツイッターやインスタグラムで“GLP-1”と検索すると、同様の投稿がいくつも出てくる。「努力せず医療の力で簡単に痩せる」「自然に食欲を抑えて無理のないダイエット」といったフレーズや、薬を処方している医師やクリニックの広告も多数ヒットする。

 GLP-1とはどんな薬なのか。日本糖尿病学会専門医で順天堂大学教授の綿田裕孝医師はこう解説する。

「正確にはGLP-1受容体作動薬といい、約10年前、2型糖尿病の治療薬として承認されました。糖尿病患者に投与すると血糖値を下げるはたらきがある一方、血糖値を下げすぎず低血糖を起こしにくいという利点もあり、糖尿病治療の現場では広く用いられています」

 薬は注射薬の場合、定期的に腹部などに打つのが一般的で、近年は経口薬も承認されているという。なぜこの薬がダイエット目的で用いられるのか。

「副次的作用として、食欲を減退させるという効果があるのです。それにより体重が減るため、そうした使用が後を絶たないのでしょう」(綿田医師、以下同)

 昨年6月、日本医師会は「健康な方が医薬品を使用することのリスク及び医薬品適正使用の観点からも、このような行為を禁止すべきである」と危険性に警鐘を鳴らした。7月には日本糖尿病学会も「不適切な薬剤使用の推奨は、糖尿病専門医に対する国民の信頼を毀損するもの」と警告。製薬会社も適正使用を呼びかける文書を発表しており、綿田医師によると「目的外で使用している医療機関には薬を卸さない」という対応を取っているという。


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