「緊急事態宣言を目前に控えて、東京から兵庫に応援演説に行った判断は世間の感覚とズレていると言われても仕方ない。西村大臣はああいう発言があった後だっただけに慎重に行動しても良かったのでは…。信頼を回復したいという思いでそこまで気が回らなかったのかもしれない」(前出の自民党関係者)

 国民の多くは怒りを通り越し、政府に対して耳を傾けなくなっている。もちろん、緊急事態宣言下で感染拡大を防ぐために、不要不急の外出は控えるべきだ。ただ、東京五輪開催で政府の施策に「矛盾」を感じている。丸川五輪相は応援演説で東京五輪について言及しなかったが、「なぜ開催するのか?」という疑問に根気強く説明する必要がある。国民に真摯な姿勢で向き合うべきではないだろうか。(牧忠則)