そんな沢村さんは、出会いから結婚までどんなことに気をつけていたのだろうか。婚活中の女性のヒントになるかもしれない。

「自分の軸がブレないようにすることが大切。不安定な状況はトラブルも起きがちで、つい相手に不満をぶつけたくなるものです。でも、そこはグッとこらえて。相手の話に耳を傾け、説得が必要なときは辛抱強く説明する。大事なのは『ここまで言っても大丈夫。これ以上言ってはダメだ』というラインを見極めて接することですね。男女の関係性を超え、人間愛のような広い気持ちで歩み寄れたら最高だと思います」

 若いときのように、勢いや情熱だけでは関係は長続きしない。人生の中盤にさしかかった年代の結婚には相手を思いやる気持ちが第一。「相手を傷つけない」「歩み寄る」コミュニケーションが求められているようだ。

 結婚相談所やお見合いパーティー、マッチングアプリを使ったいわゆる「婚活」でも、沢村さんのような相手を思いやることのできる、心に余裕のある女性が人気だという。

 婚活パーソナルトレーナーのマチコさんによれば、婚活に最も必要なのは「自己肯定感」。自己肯定感が高い女性は、心に余裕があることが多く、それが雰囲気にも表れるという。そういう女性は、オフ会でも男性人気が高い。「自分もパートナーも大事にしそう」と好意的な意見が多く聞かれるという。

 しかし、長年、仕事で多忙な女性は婚活も合理的に進めたいがためか、雰囲気がどうにもギスギスしてくるのだとか。でも大丈夫。コロナ禍で出歩けない時期こそ、この自己肯定感をアップさせる絶好のチャンスだという。それには丁寧な暮らしを心がけるだけで違うそうだ。

「丁寧な暮らしといっても、料理嫌いなら、無理して料理の特訓をする必要はありません。自己肯定感を上げるには、好きなことをしながら、自分との対話の時間を増やすことです。美術館へ行く、ホテルのラウンジでお茶を飲む、着心地の良い部屋着で過ごす、鏡をピカピカに磨くといったことでもいいのです。豊かな時間を過ごしつつ、どんな結婚生活を送りたいかを具体的にイメージするのです」

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