写真はイメージです(Getty Images)
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 それなりに恋愛経験はあるけれど、現在は人生のパートナーと呼べる相手がいない。遠くない未来に訪れる老後を一人で生きていくのかと思うと不安……。いわゆる結婚適齢期を過ぎたアラフォー以降に真剣に婚活をする人は少なくない。ただ、いまは気軽に人に会うのがはばかられるコロナ禍。気持ちばかりが焦るが、近道はあるのだろうか。50代カップルの事例にヒントを探し、専門家にもアドバイスを求めた。

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 颯爽とした若々しさが印象的な音楽教師の沢村律子さん(仮名・59歳)は、趣味の音楽活動が縁で、2歳年下の会社員の夫と知り合い、54歳で結婚した。

 現在、同じアマチュアオーケストラに在籍する2人は、当初から波長がぴったりで、相性の良さを実感したという。休日には手をつないで散歩し、自宅ではピアノとフルートでアンサンブルを楽しむ。

「私は好き嫌いがハッキリ、夫は物腰が柔らかく人に合わせるタイプ。対照的な性格ですが居心地が良く、しっくりきます。現在は私の親と一緒に暮らし、家事も積極的にやってくれます。結婚して本当に良かったですね」

 結婚5年目。充実した毎日を送る沢村さん夫妻だが、ここに至るまでは平たんな道のりではなかったという。

 実は、2人とも初婚ではない。双方に、前のパートナーとの間には子どもがいた。夫も沢村さんも子どもたちに理解してもらえるかが、最大の不安だった。しかも夫は、離婚する際に前妻との協議がなかなかスムーズにはいかなかったという経緯がある。

 2人の結婚を後押ししてくれたのが、夫の父親だ。

「息子を心配していた義父は『子どものために人生を犠牲にするな。彼らもいずれわかってくれる』と。50歳からあと何年生きられるか、80歳まで生きるとしたら30年。長い年月を無意味に生きるより、自分たちの人生を大切にしようと改めて思えて、大きな力になりました」

 沢村さんは義父から「息子が30年前にあなたに会えていたら……」「1人でも遠慮なく遊びにおいで」と言葉をかけられたという。沢村さんの人間としての魅力が、夫だけでなく義父にも伝わっていたのだろう。

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