また、スタメンでの出場は少ないだろうとも予想されている。「ナ・リーグ西地区は、レイズが属するア・リーグ東地区に比べ投手のレベルが高いですから、苦労するのは目に見えています」とスミス記者。同記者は「(同じチームの)カーショーやバウアーと対決することがないことが唯一の救いですね」とジョーク交じりに語るが、筒香の打撃についての評価はやはり高くはない。レイズが筒香を手放したのも、前述の通り深刻な打撃の低迷が一番の理由であった。もちろん環境やコーチが変わることによって、自慢の長打力が復活する可能性もあるが、今はあくまで「負傷者の代わり」という扱いである。ドジャースから出場機会を与えられている間に筒香がその存在感を示せなければ、ドジャースはすぐさま筒香を手放すことも考えられる。

 それでもスミス記者は「筒香は楽しみな存在です」と語り、日本時代の長打力復活に期待を込める。また、同記者は同地区にいるダルビッシュとの対戦や、8月にドジャースの本拠地で予定されている大谷を擁するロサンゼルス・エンゼルスとの対決など、日本人対決にも大きな注目をしている。

 新たに背番号「28」を与えられた筒香が、名門ドジャースの一員として引き続きメジャーのフィールドに立つ姿が見られることはとても喜ばしいことである。昨季の覇者ドジャースから救いの手を差し伸べられた筒香には是非ともこの最後のチャンスを存分に活かし、再びメジャーの舞台でその本当の力と存在感を示してもらいたい。(澤良憲/YOSHINORI SAWA)