だが、一部の巨人ファンからは「スランプが長い」、「短期決戦に弱い」など不満の声が挙がる。実際に昨年の日本シリーズ・ソフトバンク戦では打率.133、0本塁打、0打点。19年の日本シリーズ・同戦でも打率.077、0本塁打、1打点と活躍できなかったが、短期決戦の結果だけで責めるのは酷だろう。

 スポーツ紙で広島担当だった記者は丸についてこう分析する。

「広島時代の17、18年にリーグMVPに輝きましたが、この時もスランプに入ると長かった。でも試合で使い続けなければスランプからも脱出できない。状態を取り戻せばその後は爆発しますから。短期決戦で弱いと言われるのも、丸が配球を読んで打つタイプの打者だからだと思います。対戦が少ない投手は昔からあまり得意ではありません。衰えたという声を確かによく耳にしますが、まだ早いでしょう。もちろん身体能力は年齢的に少しずつ落ちていくと思いますが、スイングは鋭いし走者の置いた場面で対戦したくない。コロナ明けでまだ状態が万全でない。原監督も必要不可欠な選手だと思っていますし、これからどんどん調子を上げていくでしょう」。

 巨人ファンはもう少し辛抱強く、丸を見守っても良いかもしれない。(梅宮昌宗)