──質問状を送ってきた人の名前や住所、電話番号などの個人情報を公開するのは問題ではないか。

 この方、どういう方たちかご存じですか。この方々は、大阪から移住され、三重県伊賀市に住まわれた。ご自身が性的少数者であるということを公言されて、今のパートナーシップ制度を使って、地元の新聞などに取り上げられて、パートナーシップ制度の導入の要望に来る人たちなんです。この方たちは、自分の性的指向を公表して講演会活動をしている人たちです。

 騒動の発端は、三重県伊賀市に住む男性カップルの嶋田全宏さん(45)と加納克典さん(41)が、小林県議がtwitterで触れている、「同性婚」や地方の「パートナーシップ制度」について見解を聞きたいということだった。2人が「公開質問状」を県議に郵送し、小林県議は3月30日の自身のブログで「公開質問状」への回答を載せるとともに、封筒に書いてあった名前と住所の画像をそのままアップし、電話番号まで暴露して、ネット上にはその行動を批判する声が殺到した。小林県議は、こう弁解する。

「私としては、死ぬまでクローゼットで、誰にも自分の性的指向を公表しない方の住所や、(2人が)性的少数者ということを公表したわけではなく、そもそも(2人は)公にLGBT活動している人たちです。初めから公開質問状ということですから、私は公開させていただいたつもりです」

──2人は3月31日に小林県議に会いに行き、直接話をし、小林県議から「公開質問状を取り下げるのなら、住所などを削除する」と言われたと主張していますが、本当でしょうか。

そのように伝えました。

──2人が SNSから「公開質問状」を削除したので、それを受けて、県議は住所などの個人情報を削除したということではないのですか。

 違いますね。彼らからはいまだに何も返事がないです。4月1日、彼らのtwitterで公開質問状を取り下げたということは、知人を通じて聞いてはいますが、私は直接、何もうかがっておりません。ですから、公式に取り下げたとうかがってないので、ブログはそのままになってます。

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