2位:鈴木みのる『風になれ』(中村あゆみ)

「風になれ」の場内合唱と共にリングイン。現在のプロレス界で最も愛されている曲かもしれない。中村の大ファンである鈴木が直接依頼したことで制作され、パンクラス時代から使用している。一時期、鈴木自身がこの曲を使用することの重みに悩んだ時期があるほど、様々なものが詰まった宝。今後何年経とうが、この曲を聞けば誰もが鈴木を思い返すことになるだろう。

1位:越中詩郎『SAMURAI』(曲・鈴木修)

新日本への反体制派として活動を始めた反選手会同盟、平成維新軍時代から使用している。メキシコ遠征時のリング名、サムライ・シローからイメージされた曲で、戦場へ向かう特攻的な切なさが漂う。07年5月2日、永田裕志とのIWGP戦(後楽園ホール)では、曲がかかる前から場内が大「越中」コール。涙ぐみながら入場した場面は歴史に残る名シーンだった。

(文・山岡則夫)

●プロフィール
山岡則夫/1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌『Ballpark Time!』を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、編集・製作するほか、多くの雑誌、書籍、ホームページ等に寄稿している。Ballpark Time!公式ページ、facebook(Ballpark Time)に取材日記を不定期更新中。現在の肩書きはスポーツスペクテイター。