7位:小橋建太『SNIPER』(曲・松原正樹)

三冠王者の常連になってからの『GRAND SWORD』(曲・鈴木修)には絶対王者の崇高感。この曲には若者の躍動感や野心がある。『オレンジクラッシュ」を掲げ、ジョニー・エース(現WWE副社長)らとともに上を目指した頃の強烈な勢いを感じさせる。02年7月26日、浅子覚の引退試合(代々木第二)でこの曲を限定使用。イントロ部分がかかった瞬間の大歓声がすごかった。

6位:葛西純『DEVIL』(COCOBAT)

米国フィラデルフィア出身を語り、世界中にファンが多いデスマッチのカリスマ。この曲とゴーグルは『クレイジーモンキー』に欠かせない2大アイテム。近年少なくなった、曲に合わせて名前を連呼できる参加型の名曲。「かっさっい!」の大合唱は、ファンにとって何とも居心地が良い空間。会場内が一体になり、壮絶な流血マッチが生まれる。

5位:ブリーフブラザース、金村キンタロー『Come Out and Play』(The Offspring』

ボス冬木弘道、金村、邪道、外道、ミスター雁之助、BADBOY非道などが揃ったユニットのテーマ曲。ユニット解散後も金村は現役引退までこの曲を使用した。試合前のコントや下品極まりない言動など、何かと賛否両論があるユニットだったが、90年代の米国を代表するパンクバンドの名曲がフィットした。リング上でファンの手拍子を煽り、その中での「ブリブラダンス」が定番ムーブだった。

4位:佐藤耕平『VIVA』(Bond)

原曲はクラシックの名曲『ヴィヴァルディ四季・冬』のアレンジ版。美女4人組が奏でる美しい演奏との対比がより際立った。佐藤の入場にはカッコ良さと狂気が同居する。日本人離れした体格でガウンのフードを深々と被り、悠然と歩いて入場。ガウンを脱ぐと刺青がライトに照らし出される。相手を叩きのめす前の儀式にも見え、背景に流れる鮮烈な曲がレクイエムのようだ。

3位:田中将斗『弾丸-D・A・N・G・U・N-』(曲・HAJIME GOTO)

米国でカルト的人気だった団体ECWでも知名度抜群だったハードコア戦士。シェイプされた身体からの、強さと速さが見るものを惹きつける。コンプリートプレイヤーのイメージ通りのアップテンポな名曲。新日本11年12月23日、本間朋晃とのIWGPインターコンチネンタル王座戦(後楽園)。正規軍全選手が本間のセコンドにつく中、堂々と入場したシーンが記憶に残る。

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