不登校になった小6の娘。「してあげられることは?」と悩む母親に伝えたい「論語」の格言 (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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不登校になった小6の娘。「してあげられることは?」と悩む母親に伝えたい「論語」の格言

連載「子育ての悩みを「論語」で解決!」

山口謠司dot.
山口謠司先生

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※写真はイメージです(写真/Getty Images)

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「論語」の冒頭には、「学びて時にこれを習う」(学而第一)という言葉があります。

 学問の喜びを語った有名な一節ですが、ここでいう「学」とは、人と交わることを指しており、必ずしも「勉強」の意味に限りません。他人と交わることで初めて人は、どのように振る舞い、どのように人と接すればいいのかを学びます。相手に嫌な思いをさせない振る舞いや、接し方が自然にできるようになること、それを「習」という言葉で表しているのです。

「他人との関係をどううまく築くか」ということは、学校の成績よりも、生きていく上で大切です。親として子どもに最も教えなければならないことは、「誰に対しても分け隔てなく広く他人を大事に思い、愛することができる人になれ」ということでしょう。

 孔子は、若者に向けて「汎く衆を愛して仁に親しみ」とも言いました。この言葉の後には、「行いて余力有らば、則ち以て文を学べ」と続きます。「人格者と交わって、誰に対しても分け隔てなく人を大事にすることができるようになり、それでもまだ余力があるのであれば、学問をすればいい」と考えたのです。

 一刻も早く、誰か立派な人格者に相談して、娘さんが人として生きるための道を、楽しく明るく元気に歩んで学べるようにすることが大切です。
 
【まとめ】
無秩序な環境には無理して行かなくていい。塾など、人格者と交わることができる環境を整えてあげて


山口謠司(やまぐち・ようじ)/中国文献学者。大東文化大学教授。1963年、長崎県生まれ。同大学大学院、英ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経て、現職。NHK番組「チコちゃんに叱られる!」やラジオ番組での簡潔かつユーモラスな解説が人気を集める。2017年、著書『日本語を作った男 上田万年とその時代』で第29回和辻哲郎文化賞受賞。著書や監修に『ステップアップ  0歳音読』(さくら舎)『眠れなくなるほど面白い 図解論語』(日本文芸社)など多数。母親向けの論語講座も。フランス人の妻と、大学生の息子の3人家族。


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山口謠司

山口謠司(やまぐち・ようじ)/文献学者・中国学者。大東文化大学教授。1963年、長崎県生まれ。同大学大学院、英ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経て、現職。NHK番組「チコちゃんに叱られる!」やラジオ番組での簡潔かつユーモラスな解説が人気を集める。2017年、著書『日本語を作った男 上田万年とその時代』で第29回和辻哲郎文化賞。『ステップアップ0歳音読』(さくら舎)『眠れなくなるほど面白い 図解論語』(日本文芸社)など著書多数。母親向けの論語講座も開催。フランス人の妻と、大学生の息子の3人家族

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