ネットに書いてある芸能ニュースってものすごい薄い気がするんですよ。たとえば、それが、AERAdot.でも、週刊文春とか週刊新潮、週刊ポストとか東スポとか、それらが出すニュースは一応会社の名前を名乗り、会社の看板でやっているじゃないですか。そうすると、根も葉もないウソは書けない。それでも、怪しい記事はいっぱいありますよ。

 でも、ネットの芸能ニュースの記者の名前も書いていないようなものは、ずっと堂々巡りしていることばかりで、それを私たちはそうなんだと思っちゃっていたんだなと。この状況はあまりよくないことだなと思っていて、結局、事実でもないことを事実だってでっち上げて、それを読んでいるだけだなって。

 ということは、ネットの芸能ニュースの記者なんて誰でもできるなとも思った。ヤフーニュースとヤフコメ見ていれば、誰でもできる。「あぁ、この人、いまこういうふうに言われているんだ」って見つけて、それを書いてしまえばいい。

 それで、あなたの仕事はなんですか? と問われたら「ライターです」と答えられると思うんですよね。仕事なにやってんの? に「芸人です」「役者です」というよりも、ライターってとても簡単な名称になってんじゃないか? 誰でもいまライターになれる時代になった。

 ライターとか記者とか昔はもっとハードルが高い職業だと思っていたんですよ。ジャーナリストも含めね。もちろん、立派な記事を書いているジャーナリストもいまもたくさんいるけど、ハードル低いライターや記者やジャーナリストもいっぱい存在するんだなと思った。そういう人は、取材もしないで、ネットを見て回している。

 そういうライターたちが書いた芸能ニュースを見る側は、そこにあまり気づいていない。錯覚を起こしている。錯覚ライターですよね(笑)。錯覚を起こさせるライター。

 それで、そこからわかってきたのが、こと芸能ニュースだけでいうと、僕は秋から「バイキングMORE」に出演させていただいているんですが、「バイキング」ってものすごくネットのニュースに書かれるんですよ。なんでかっていうと、ネットニュースの中だけで回している素人のライターさんが、昼間、家にいるだろうし、「バイキング」には坂上忍さんがいたり、僕がいたり、他にもタレントさんもたくさん出ているから、「羽鳥慎一モーニングショー」を見ているよりも、人物がまずわかりやすいし、「こいつがコレ言った」というのが書きやすいと思うんですよね。

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「グッとラック!」やカズレーザーもよく書かれる