声のかれで見つかる「のどぼとけ」のがん 治療で声を失うか否かの基準は? (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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声のかれで見つかる「のどぼとけ」のがん 治療で声を失うか否かの基準は?

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出村真理子dot.#がん#ヘルス#病気#病院
■代用音声の種類■食道を振動させる方法(食道発声)や、電動で振動する器具を喉にあてる方法(電気喉頭)、気管と食道をつなぐ道をつくる方法(シャント発声)などがある(イラスト/今崎和広)

■代用音声の種類■食道を振動させる方法(食道発声)や、電動で振動する器具を喉にあてる方法(電気喉頭)、気管と食道をつなぐ道をつくる方法(シャント発声)などがある(イラスト/今崎和広)

 喉頭(こうとう)がんは、脳の下から鎖骨の上までの範囲(脊髄と眼を除く)にできる「頭頸部がん」のひとつ。声帯がある部分にできるがんのため、声帯を温存できるかが治療選択のカギとなる。喉頭がん治療の最新動向を専門医に聞いた。

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「喉頭」とは、気管と食道の分かれ道にある「のどぼとけ」の部分。そこにできる喉頭がんは、頭頸部がんの約2割を占める。声を出す部分(声帯)にできる「声門がん」と、声門より上にできる「声門上部がん」、声門より下にできる「声門下部がん」に分かれる。

 最も多いのは声門がんで、喉頭がんの約7割を占める。声門がんは声帯にできるため、声のかれなどの症状がみられ、比較的早期に発見されることが多い。一方、声門上部がんや声門下部がんは、初期は症状が表れにくく、リンパ節に転移しやすい傾向があるため、転移後に発見されることも多い。

 ただ、喉頭がんは、5年生存率はステージ1で95%、ステージ2で90%と、比較的予後良好ながんといえる。

 東京医科歯科大学医学部病院頭頸部外科教授の朝蔭孝宏医師は、喉頭がんの治療方針についてこう話す。

「喉頭がんは発声に大きく関わり、治療により声を失う可能性があるため、できるだけ喉頭を温存できることを目標に治療法を検討します」

■早期がんでは経口的手術も可能

 治療法は、がんの進行度により異なる。早期がんの場合は、放射線治療もしくは、喉頭の一部を切除する手術(喉頭温存手術)で根治を目指す。進行してがんが大きくなると放射線での根治が難しくなるため、喉頭をすべて取り除く手術(喉頭全摘出術)をおこなうが、放射線と薬物療法を併用する化学放射線療法を選択することもある。

 手術の方法には、喉頭温存手術と喉頭全摘出術があるが、喉頭温存手術には、外側からのどを切開しておこなう方法のほか、口から器具を挿入しておこなう新たな治療法(経口的手術)もある。早期でがんが小さい場合は、経口的手術をおこなう病院も増えている。


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