中学・高校生がスポーツ障害で手術するのはおおげさ? 親が知っておくべきことは? (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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中学・高校生がスポーツ障害で手術するのはおおげさ? 親が知っておくべきことは?

連載「スポーツ医が語る「スポーツ×医療」まるわかり講座」

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松本秀男dot.#ヘルス#病気#病院
※写真はイメージです(写真/Getty Images)

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松本秀男(まつもとひでお)/医師。専門はスポーツ医学。1954年生まれ。東京都出身。1978年、慶応義塾大学医学部卒。2009年から2019年3月まで、慶応義塾大学スポーツ医学総合センター診療部長、教授。トップアスリートも含め多くのアスリートたちの選手生命を救ってきた。日本臨床スポーツ医学会理事長、日本スポーツ医学財団理事長

松本秀男(まつもとひでお)/医師。専門はスポーツ医学。1954年生まれ。東京都出身。1978年、慶応義塾大学医学部卒。2009年から2019年3月まで、慶応義塾大学スポーツ医学総合センター診療部長、教授。トップアスリートも含め多くのアスリートたちの選手生命を救ってきた。日本臨床スポーツ医学会理事長、日本スポーツ医学財団理事長

 中高生の子どもたちの多くが、勉強と並んで部活動に打ち込んでいます。運動系の部活動では、まだ骨が軟らかい成長期にある子どもたちが、ときに練習や試合でからだに無理をかけすぎて「スポーツ障害」に苦しんでいます。なかには、「野球肘(ひじ)」やひざの「前十字靱帯(ぜんじゅうじじんたい)断裂」のように、手術が必要となる障害もあります。日本スポーツ医学財団理事長の松本秀男医師は、スポーツ医の立場から中高生の保護者や指導者に向けて助言をします。

【写真】日本スポーツ医学財団理事長の松本秀男医師

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 日本では教育活動の一環として、たくさんの中学生・高校生が部活動に一生懸命取り組んでいます。そのなかで、各種スポーツの部活動は、子どもたちがチャレンジ精神やチームワークの大切さを学び、強い心とからだを作るために欠かせないものとなっています。

 ですが最近、「部活漬けで休みがない」「大会などで勝つために休めない」など、一部で過熱化した運動部の練習を問題視する報道を耳にするようにもなりました。そこで、部活強豪校の先生や子どもたち、さらには将来子どもをプロスポーツ選手にしたいと夢見る熱心な保護者に、子どものからだとスポーツのやり過ぎの弊害について、知っておいてほしいことがあります。

 成長期にある子どものからだは、大人と違って未成熟です。関節の表面は骨より柔らかい軟骨の部分が多く、骨の成長に関与する「骨端軟骨」などもあり、外傷によって損傷を受けやすいという特徴があります。あるいは、たとえ軽い力であってもそれが反復することによって、障害が起こることもあります。たとえば、投げ過ぎによる野球肘や、ジャンプの繰り返しによるオスグッド病(脛骨粗面骨端症)などのスポーツ障害が、その例です。

 筋肉や腱については、子どものほうが大人よりも柔軟だといえます。しかし、11~13歳ごろは骨の成長に比べて筋肉や腱の成長のほうが遅く、引っ張られたような状態になるため、筋・腱付着部(骨端軟骨)の障害に注意が必要です。また、16歳前後はトレーニングの強度が増していく年齢ですが、まだ骨の成熟が完成していないため、疲労骨折が起こりやすい時期でもあります。


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