写真はイメージです(GettyImages)
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NOZZE.(株式会社結婚情報センター)代表取締役社長の須野田珠美さん
NOZZE.(株式会社結婚情報センター)代表取締役社長の須野田珠美さん

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、リモートワークやオンライン飲み会などが定着し、外出や飲み会の機会が激減したという人は多いだろう。出会いも少なくなり、対面で人と会うことが減ったりしたことで、婚活も様変わりしているという。コロナ禍のこの状況は、婚活をする人にとって障壁になるのか、それとも後押しになるのか。大手結婚相談所「NOZZE.」の代表取締役社長・須野田珠美さんに、婚活の最新状況について話を聞いた。

【写真】婚活最新事情を教えてくれた「NOZZE.」の代表取締役社長・須野田珠美さん

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 会食での感染リスクが指摘されるようになり、合コンや婚活パーティーなど、これまでのような男女の出会いの場は激減してしまった。婚活中の人にとっては逆風のように思えるが、結婚相談所「NOZZE.」への女性からの問い合わせは、コロナ前と比較して2割ほど増えているという。

「特に、真剣に結婚を望んでいる人からの問い合わせが増えています。マッチングアプリや婚活パーティーなどでたくさんの人と広く浅く知り合っていたという女性が、コロナをきっかけに現実的に結婚を考えるようになり、『1カ月以内にお見合いを組んでもらえませんか?』と切実に訴えてきた例もありました」(須野田さん)

 須野田さんによると、コロナの感染拡大で、婚活している人は二極化しているという。

「一つは、『感染が心配だし、こんな世の中だから、今は婚活を控えておこう』という“休戦派”。もう一つは、『この状況は長引くだろうから、早めにいい人と結婚して一緒に生きていきたい』という“短期決戦派”です。それまでは、合コンやマッチングアプリなどである意味「ゆるく」婚活していた人たちも、外出自粛で自分と向き合う時間が増えた結果、自分の婚活に対する考え方が明確になってきたのだと思います」

 “短期決戦派”には、「一人でいるのは寂しくて心細い」という心理的な理由だけでなく、現実的な「コスパ」を考えて結婚したいという人も増えているという。

「コロナの影響で、収入減になる人が増えるのは確実です。収入が減少傾向にあるときは、1人分の収入だけで単身で暮らすよりも、2人分の収入で一緒に暮らしたほうが、コスパがいいと考える人が多いんです。特に、男性はそうした経済面を重視する人が増えています」(須野田さん)

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