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意外に俊足だった選手も… “巨漢球児”が甲子園に残した強烈な記憶

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久保田龍雄dot.
福岡第一の山之内健一 (c)朝日新聞社

福岡第一の山之内健一 (c)朝日新聞社

 甲子園で人気者になった巨漢球児といえば、真っ先に思い出されるのが1979年に出場した浪商(現大体大浪商)の捕手・香川伸行だ。

【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!

 牛島和彦との超高校級バッテリーも話題になった元祖“ドカベン”は、172センチ、95キロのコロコロ体型に加え、明るくひょうきんなキャラクターで、少年ファンを中心に大の人気者になった。

 同校の夏の甲子園出場は“怪童”尾崎行雄の活躍で優勝して以来18年ぶり。主将でもある香川は「僕らは尾崎さんが優勝した年に生まれた。甲子園ではぜひ優勝したい」と高らかに宣言した。

 そして、特筆すべきは、香川が主人公の「さわやかドカベン香川君」というタイトルの漫画本まで発売されたことだ。

 この年はいしいひさいち氏の「がんばれ!!タブチくん!!」が映画化されるなど、野球四コマ漫画ブームの全盛期だったが、現役の高校球児が四コマ漫画の主人公として1冊の本になるのは、前代未聞の珍事だった。

 そんな“ドカベン・フィーバー”のなか、香川は2回戦の倉敷商戦、3回戦の広島商で2試合連続弾を放ち、準々決勝の比叡山戦で、大会新の3試合連続本塁打に挑んだ。

 ところが、7回の守備でファウルチップを右肩に当て、「普通の人なら患部を固定して、右手を吊っておかなければならない重傷」(医師談)を負ってしまう。

 だが、交代させようとした監督に対し、香川は「打ちます。打たせてください」と必死で訴え、その裏、先頭打者として4度目の打席目に立った。

「記録がかかっていたから、ひと振りにかけていた」と、薮内真治の初球、高め直球をフルスイングし、見事左中間ラッキーゾーンに放り込んだ。「これで肩が痛いのか?」という朝日放送・植草貞夫アナの実況を覚えているファンも多いはずだ。

 ドカベン香川から9年後の88年、今度は“九州のバース”が甲子園を沸かせた。福岡第一の一塁手・山之内健一である。

 180センチ、97キロと、香川より立派な体格からボールをピンポン玉のように軽々と飛ばす怪力が売り。そんな超高校級の打棒がベールを脱いだのは、1回戦の法政二戦だった。


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