近畿大学のWEBオープンキャンパス「CLOSE CAMPUS」のサイト画像(写真提供:近畿大学)
近畿大学のWEBオープンキャンパス「CLOSE CAMPUS」のサイト画像(写真提供:近畿大学)

 例年、夏休みになると、受験を控えた高校生たちは、全国各地の大学が開催しているオープンキャンパスに足を運ぶ。だが今年は新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、ほとんどの大学がリアルでのイベントを中止し、オンラインでの「WEBオープンキャンパス」に切り替えている。WEBオープンキャンパスでも、大学選びの参考にすることはできるのだろうか。参加する際の注意点や見るべきポイントなどについて、大学通信常務取締役の安田賢治さんに話を聞いた。

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 文字通り、キャンパスを一般の人に開放して、大学について広く知ってもらうために開催されるオープンキャンパス。1980年代から開催する大学が増え、近年は国公私立を問わず、ほとんどすべての大学が実施している。今や大学選びにオープンキャンパスは欠かせないと言われ、高校生にとっては志望する大学に実際に足を運んで、キャンパスや学生の雰囲気をじかに感じる貴重な機会だ。また大学側にとっても、高校生やその親に大学の魅力を伝えるための、大切なイベントになっている。

 オープンキャンパスは、大学によっては数万人もの来場者が訪れることもあり、今年は感染拡大防止のために、多くの大学が中止。オンラインでの「WEBオープンキャンパス」に切り替えるところが増えている。WEBオープンキャンパスとは、いったいどんなものなのか。大学通信常務取締役の安田賢治さんはこう話す。

「大学のWEBサイトにオープンキャンパスのページを開設して、その中で学部やキャンパスの紹介、入試説明や模擬講義など、これまで実際のオープンキャンパスで展開していた内容を、動画やスライドショーで見られるようにしている大学が多いですね。一定期間サイトが常設されいつでも見られるタイプと、開催日が決まっていてライブ配信などを行う、期日指定タイプがあります。後者の場合、当日の様子をアーカイブに残して、後日サイトから見ることができるようにしている大学も多いようです」

 時間や場所の制約がないため、効率よく大学の情報にアクセスできることや、遠方に住んでいる高校生でも気軽に参加できるというメリットがあるという。

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オンラインならではの活用法は?