突然、顔の片側が動かなくなる「顔面神経麻痺」 年間約6万5000人発症 (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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突然、顔の片側が動かなくなる「顔面神経麻痺」 年間約6万5000人発症

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伊波達也dot.#ヘルス#病気#病院
※写真はイメージです(写真/Getty Images)

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NTT東日本関東病院ペインクリニック科部長の安部洋一郎医師

NTT東日本関東病院ペインクリニック科部長の安部洋一郎医師

 顔面神経麻痺とは、表情筋が動かなくなり、顔面が動かなくなる病気だ。脳のなかの顔面神経の本体である顔面神経核から伸びている、表情筋の経路のどこかが障害され、表情筋を動かす信号が入ってこなくなることで起きる。痛みを伴うケースはほとんどないが、表情が変になったり、目が閉じなくなったり、うまく話せなかったり、極めてQOL(生活の質)が悪い。そんな病気への対処法を専門医に聞いた。

【写真】顔面神経麻痺について教えてくれたのはこちらの専門医

*  *  *
 顔面神経麻痺は、突然発症し、多くは片側に起こる(両側性の場合もある)。
 
 原因はウイルス感染によるものが多く、水痘・帯状疱疹(ほうしん)ウイルス感染によるハント症候群と単純疱疹ウイルス感染が多いベル麻痺の二つで約7割を占める。

 顔面神経麻痺は、年間約6万5000人に発症し、ベル麻痺が約4万人、ハント症候群が約1万人で、性差はない。ベル麻痺は50代に多く、ハント症候群は、発症のピークが20代と50代の二つにある。

「通常、鏡で表情を見たとき、顔を洗ったときの違和感、歯磨きをしたときに水が口から漏れる、“パピプペポ”のような破裂音が言えないといったことで病気に気づきます」 

 そう話すのは、 NTT東日本関東病院ペインクリニック科部長の安部洋一郎医師だ。

 顔の表情筋は20以上あるため、麻痺の程度と範囲によっては、味覚障害、涙や唾液の分泌の障害、聴覚の障害など、表情以外の症状が出る場合もあるという。

 通常、病気が疑われたら、耳鼻咽喉科を受診するケースが多いが、目が閉じなくなって赤目が露出したようになる兎眼の場合は眼科を受診する場合もある。
 
 顔面神経麻痺の原因が脳卒中の場合もあるが、その場合は、ろれつが回らない、頭痛がある、手足の麻痺、意識障害などもあるため、すぐに脳神経外科を受診しなければならない。

 外科手術や外傷後にも麻痺を生じることがあるが、これも顔面神経麻痺と区別できる。
 
 ベル麻痺やハント症候群と診断されたら、ステロイド、抗ウイルス剤、血管拡張剤を使う。ステロイドで患部の炎症を抑え、抗ウイルス剤でウイルスをたたき、血管拡張剤で腫れた顔面神経の周囲の血流を良くする。


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