――木村さんへは「いなくなれ」や「死ね」など度重なる誹謗中傷があったそうです。

 そうしたことがあると、テラハメンバーで助け合うのが常でした。メンバー間で話し合って、「気にしないようにしよう」とか、お互いを慰め合っていました。木村さんの場合はコロナで収録が止まり、それができず、自宅で一人で受け止めてしまったんだと思います。また、本業のプロレスができなかったことも大きいと思います。自分を好きでいてくれるファンと接すると傷ついた心は回復していくものです。彼女はその機会もコロナによって奪われてしまった。

――ちゃんもも◎さんも、出演時に誹謗中傷を受けていましたか?

 めちゃくちゃありました。「バカ」「ブス」といった直球型から、「高校時代は○○だったよな」とか「こういう奴って○○な性格だよな」などの決めつけ型まで。もちろんショックを受けましたが、仲間とファンの存在が気持ちを和らげてくれました。それに、当時は「とにかく有名になりたい」という一心だったので、純粋に自分を見てくれていることがうれしかったという気持ちもありました。

――フジテレビは5月27日、「テラスハウス」の放送を打ち切ることを発表しました。いまの率直なお気持ちを教えてください。

 私はいまでも番組を愛しているので、とても残念です。打ち切りは仕方がないことかもしれませんが、その原因について、これから議論を続けていかなければならないと思います。「番組の製作手法が誹謗中傷を助長した」という意見もありますが、私はそうは思いません。むしろ、スタジオメンバーのYOUさんや山里亮太さんの存在が、人間のリアルな感情や愚かさを、愛嬌のある「笑い」に変換していたと思います。出演者が視聴者から本気で恨まれないように。木村さんの「その後」を収録した回が見たかった。そして、それをYOUさんや山里さんが、「笑い」に変える場面を見たかったです。

(AERA dot.編集部)

◆ちゃんもも◎
1991年6月生まれ、神奈川県出身。タレント、作家、歌手。2012年、「テラスハウス」に作家志望の竹内桃子として出演。アイドルグループ「バンドじゃないもん!MAXXNAKAYOSHI」のメンバー。著書に「刺激を求める脳」(KADOKAWA)「リスカの痕ダケ整形~」(ワニブックス)がある。