kemio/東京都生まれ、24歳。日米でモデルとしても活躍中/ヘアメイク:高山ジュン(nude.)(撮影:横関一浩)
kemio/東京都生まれ、24歳。日米でモデルとしても活躍中/ヘアメイク:高山ジュン(nude.)(撮影:横関一浩)

 ツイッター、インスタグラム、YouTube合わせて300万人以上のフォロワーを持つ人気クリエイターのkemioさん。20歳だった2016年秋、拠点を米ロサンゼルスに移し、2年半ほど語学学校で英語を学んだ。彼独自の英語学習法を聞いた。「AERA English 2019 Autumn & Winter」(朝日新聞出版)から紹介する。

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 高校卒業後、日本の芸能界で活動したが、SNSのフォロワー数を気にするばかりで、やりたいことを見失った。昔から使ってみたかった英語を本気で学ぼうと、渡米を決意したのだという。

「小さいころから海外のドラマや音楽が好きでした。レディー・ガガなど、大好きなアーティストの言葉を理解したい気持ちもありました」

 語学学校に入ると、試験でいちばん下のクラスに振り分けられた。授業は週4日、1日4~5時間。会話に必要な文法の基礎を学べたことは、「無駄ではありませんでした」。ただし英語でのコミュニケーションは、もっぱら校外で実践した。

「お酒が好きで、バーでたくさん会話しました。難しいことは話せないから最初は聞き役で。ファッションとか、入っていけそうな話題があれば一言コメントする。気持ちよく話した相手からは、よくおごってもらえました(笑)」

 家では、アメリカ人のルームメートと英語で話し、同世代のアメリカ人ユーチューバーの動画を見て、英語をまねることに時間を費やした。

「いちばんまねしたのは、モデルのアリッサ・バイオレットかな。僕はアメリカの若い子たちが今使っている英語をお手本にしたい。インスタのキャプションも、どんな単語を使っているのかに目がいっちゃいます」

 スラングのほか、「マジで」「ガチで」といった意味で使われるhonestly、seriously、literallyなどの副詞も彼らから仕入れ、多用するようになった。

「日本人が苦手なLとRが両方あるliterally は、どうしてもうまく発音したくて。little early をだんだん早口にして言えばいいと聞いて、必死に練習しました」

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