スマホの使用やデスクワークが増え、肩のコリや痛みに悩んでいる人も多いだろう。“予約の取れない”大人気理学療法士の笹川大瑛さんによると、肩甲骨を支える二つ筋肉は弱くなりやすく、それが痛みの原因になると指摘。これには“関節を守る筋肉を鍛えるトレーニング”である「関トレ」が効果的で、男女や年齢に関係なく改善されたという例にいくつも携わってきたという。著書『関トレ ビジュアル版』から、自宅やオフィスでも簡単にできる運動を一部紹介する。
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■肩こりの原因は、関節を守る筋肉が弱くなっている
肩甲骨は、肩と腕をつなぐ手のひらサイズの骨です。関トレで鍛えるのは、この骨と肋骨をつなぐ「肩甲胸郭関節(けんこうきょうかくかんせつ)」です。
肩こりなどがひどい人の多くは、この関節を守る筋肉が弱いために関節が不安定になっているのです。
ここで鍛えるサボリ筋は、肩甲骨を背中で支える菱形筋(りょうけいきん)と脇の下の筋肉の前鋸筋(ぜんきょきん)です。これらが弱くなると首を支えている筋肉がガンバリ筋になります。
そのせいで首が回らなくなったり、ストレートネック(頸椎のカーブがなくなり、まっすぐになる)になったりします。首が痛む場合にも、肩甲骨の関トレは効果大なのです。
■菱形筋トレーニング
鍛えるのは肩甲骨の内側の筋肉。背骨と肩甲骨の間のお肉が、ギューッとつぶされていくようなイメージで動かしましょう。上半身をひねらず、腕だけ回して肩甲骨を内側へまわします。