●なぜか混雑する、ジャスト発の列車

 始発駅から乗る際のコツを、さらにもうひとつ。その理由は定かではないのですが、毎時0分、30分といった切りの良い時刻に発車する列車は混雑しており、07分、39分発など、「始発でも区切りの悪い時間発の列車は比較的空いている」ことがあります。同様に定期列車より、臨時列車の方が空いていることも。

●停車駅の多い列車に乗る

 当然ながら「少しでも早く!」という人が新幹線の利用者には多いため、「停車駅の多い列車は敬遠される」傾向があります。時間に余裕があるなら、東海道新幹線なら「のぞみ」よりも「ひかり」や「こだま」を利用してみましょう。北陸新幹線なら「はくたか」や長野までの「あさま」も狙い目です。速達列車よりも自由席の車両数が多いので、座れるチャンスも大幅に増えます。

●空席を見つけたらすぐ座れ!

 当たり前のことですが、これが意外と大事。2人以上で乗車すると、人数分並びの席がないか探してウロウロしている間に座り損ねてしまう人が多いのです。また、ひとりで乗るときでも、両隣に人が座っている3人掛けの真ん中を敬遠しているうちに、座り損ねることになります。この時期、最終的に満員になる列車では、座席の選り好みなんてしてはいけません。空席を見つけたら躊躇せずに座りましょう。

●始発列車を探せ!

 早く帰りたい、でも座りたい……。心の中は、このせめぎ合いでしょう。新幹線の多くは長距離を直通していますが、よくよく調べると、「途中駅が始発の列車」があります。東海道新幹線の上りでは、名古屋発の「こだま」がほぼ1時間に1本あります。山陽新幹線からの東京行きでは、広島発の「のぞみ」や岡山発の「ひかり」があります。ただし、こういった列車は時刻検索アプリでは見つけにくいもの。駅の窓口で紙の『時刻表』を配布しているので、これを入手してじっくり探してみるといいでしょう。

●各駅停車は自由席だらけ

 JR東日本の新幹線では、「東京に近い範囲で各駅停車バージョンの列車」があります。東北新幹線なら、郡山や那須塩原始発の「なすの」、上越新幹線なら、越後湯沢始発の「たにがわ」、北陸新幹線なら長野始発の「あさま」です。いずれの列車も長距離・速達よりも区間利用を重視した列車なので、「普通車はすべて自由席」。各駅停車といっても在来線で帰るよりもずっと速く、シートはリクライニングができて快適。これはオススメです。

●指定席を諦めるな!

 自由席に座るコツ、という記事ですが、最後にあえて「指定席を諦めるな」と締めくくります。例えば、新大阪から東京に帰るのに、この区間の指定席はなかなか見つかりません。しかし、例えば新大阪から名古屋、名古屋から東京、と2つの区間に分けてみると見つかる場合があります。
「繁忙期の指定席料金が2枚分かかるのか…」と思うでしょう。券売機で買うと確かにそうなります。しかし、「窓口なら、同じ列車でなくても改札から出なければ1枚分の料金」で買うことができるのです。知る人ぞ知る、裏ワザ中の裏ワザです。

(※混雑の度合い、空席の確保の条件は、上記の他にも様々な要素によって変化することがありますので、あらかじめご了承下さい)