現在は楽天でプレーする元巨人の和田恋 (c)朝日新聞社
現在は楽天でプレーする元巨人の和田恋 (c)朝日新聞社

 ここ数年、プロ野球界のトレード市場が活況だ。特にシーズン途中での発表が相次ぎ、昨季に続いて今季も金銭を含めて計7件のトレードが成立した。そして早くも、新天地で出番を得て、結果を出している選手が多くいる。シーズン途中での「トレード上手」なのは、どの球団なのだろうか。

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 まずは今季の事例を見ると、注目したい選手の1人目は、巨人から日本ハムに移籍した宇佐見真吾だ。6月28日に入団会見を行って即デビューを果たすと、出場3試合目となった7月2日の西武戦で2本のタイムリーを含む3安打猛打賞の活躍。その後、代打だけでなくスタメンマスクもかぶりながら出場を重ね、7月27日の西武戦では2度目の猛打賞を記録。8月7日終了時点(以降成績は同日時点)で、21試合に出場して打率.277で7打点とすでに戦力となっている。

 また、巨人から楽天に移籍した和田恋も早速、出番を得ている。7月21日のソフトバンク戦で「6番・ファースト」でデビューして移籍後初安打を記録すると、同24日の西武戦で2安打、同27日のロッテ戦でも移籍後初打点を含む2安打をマーク。ここまで出場12試合だが、新天地でブレイクの気配を見せている。

 衝撃デビューを飾ったのが、モヤだ。外国人枠の影響で中日では出番が少なかったが、金銭トレードで加入したオリックスでは、移籍後初出場となった7月3日の第1打席でいきなりの本塁打。その後しばらくはヒットが出なかったが、オールスター明けから調子を上げ、7月21日の西武戦、同23日の日本ハム戦と2試合連続で2ラン。ここまで出場27試合で4番にも座りながら、打率.284、4本塁打、16打点と存在感を見せている。

 同じく中日からオリックスにトレード移籍した松井佑介も結果を出した。移籍後初出場となった7月23日、続く24日と2試合連続ヒットをマークすると、「6番・ライト」で先発出場した同27日のソフトバンク戦では移籍後初本塁打を含む3安打の活躍。まだ出番は少ないが、代打だけでなくレギュラー奪取へ向けて猛アピール中だ。

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過去には日本ハムが「大成功」