たまに子どもを預かったり、子どもと遊んだりするときも、結局は僕のペースで遊んできました。「もう嫌だ、もう終わり!」って言えるんですけど、我が子がいるとそうは言えないですよね。毎日毎日、ずーっと子どものペースで相手をするじゃないですか。それは親の苦労であり、愛情なわけです。

 その分のお返しが、75歳の正月に来るんですよね。僕は自分のペースで子どもと遊んでいるだけだから、75歳の正月にそのお返しは無いだろうなと思うんです。

 賃貸の家はいつまで借りられるかわからないし。すげえお金持ちなら話は別だろうけど、正直なところ、子どもがいないとそういうリスクはある。そうだろうと覚悟はしていますね。子どもをどうするかって、夫婦でそういうこともわかった上で決めることだと思うんですよ。その答えに対して、こっちは口を出しちゃいけないよっていうこと。なぜなら、あなたの人生じゃないから。

 貴理子さん家の問題は、貴理子さん家の問題。だけど、何かできることがあるとしたら、「同じ問題が起きたときにあんたどうする?」ってカップルで話し合ってみるということですかね。そこで出てくることが、その家の解決方法になるんでしょうね。「そんなこと言ったら、私は絶対許さないわよ」って奥さんが言うなら、そういう方法だろうし、「別れる」って人もいるでしょうし。

 こういうときメディアで「そんなことは結婚したときに決めておかないと」って意見をよく聞きますけど、結婚するときだけじゃなくて、改めて覚悟をしなきゃいけないタイミングが夫婦にはあるってことなんですよ。当初はラブラブだったのに、離婚する人もいる。何が起こるかわからないし、人間だから途中で考えが変わることもあるわけで、結婚当初の覚悟を貫くだけが「ステキ!」って捉えられるのも違うと思うんです。それはその人の価値観でしかないし、批判できないと思います。

 磯野家のケースでは、女性からしたら「男がそれを理由にしてしまったらおしまいでしょ」って悲しい気持ちになるのも確かにわかる。「男を許せない」とか「別れちゃえ」とか、個人的な意見はみんなあると思うんです。

 逆に大家族で子どもが10人います、みたいな家もありますよね。建前は「少子化なのに、こんなに賑やかで良いね」と言ったとしても、腹の底はどう思っています? 今回の件も本音で言うと、女性は特に「ふざけんじゃねー」って思っていると思いますが、それは社会的に良くないから、みんなオブラートに包みながらおおらかなふりをするんだと思います。本音と建前があるなら、それは言っちゃいけないってことなんです。

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「僕は養子でも全然OK」だけど男女差も?